囁き・13

 えっ? 身分を証明できるもの?

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 運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード? まったくこの世界、この国で自分の身分を証明するのに、こんなに手間取るなんて、どういう古びたシステムを使い続けているのかしら。


 私達の世界では、自らの身分を証明する書類やカードなんて存在もしていないわよ。何度も説明しているけれど、シンギュラリティ・フォーメイテッド・レセルーション・システムでのにおいてのすべての情報はされて成人するのよ。


 あなた達の世界でいうなら、マイクロチップのようなものかしら……まぁ、それよりもはるかに薄いのような5ミリ角のフィルム状のインフォメイタル・パーソナライティア・メイレスにのあらゆる生体認証情報を搭載して、それを首の後ろと、左手首の甲に埋め込んでいるの。外観からは、まったくわからないわよ。


 メインで使うのは、左手首かしら……その部分をインフォメイタル・スキャンするだけで、自身に関する申請やのあらゆる情報を閲覧したり、支払いだって瞬時に終了してしまうのよ。


 もちろんセキュリティなどは、超シンセティック・シンギュラリティ・セーフテッド・システムがランダメイム・タイムエターナル・パスワード・メソティアムで常に解読不可能なコードをランダリウム発信して処理・管理をしているので、誰かに違法にの情報が開示される事なんて、エターナリンク星系史上、これまで一度もなかったわ。


 あら、体にが埋め込まれて、情報管理されている……なんて、後ろ向きな思考になっているかしら? 私から見れば、あなた達の世界での身分の証明の仕方の方がよっぽど原始的で煩雑に感じるわ。


 この世界にして、意識を取り戻した時になぜか目の前にあった、マイナンバーカードや運転免許証、健康保険証、銀行のキャッシュカードやスマホ? なんてものに戸惑ったわ……それを使う時のといったら……なんだか懐かしく感じるわね。


 いずれはこの世界の人達も体になんらかのを埋め込んで、情報を管理する時が、好む好まざるに関係なくやってくるわよ。


 いっそ、ピアスとか、タトゥー感覚で方が気が楽じゃないかしら。


 はぁ、それにしても、せっかくこの世界に転移したから楽しもうと思って、軽自動車のほかにもう一台を契約したけれど、いろんなを用意したり、ボディーカラーを選択したり、オプションを決めたり、支払いはこうして下さいとか、最悪なのは、納車がにできないなんて、軽自動車の時よりも面倒だわ。


 パーソナル・シャトライナーだったら、ボディータイプの選択から契約やなんて数分で完了して乗って帰れるっていうのに……っていうか、自宅にいながらでもが簡単で可能なのに……なんだか疲れたわ。


 疲れた体にはが必要ね……これから拠点でさんとお茶会の約束があるから、たくさん甘いものを買って帰るわよ。


 さぁこの次も、この世界のダメなところ

 あなたのそばで……


 囁いて……ア・ゲ・ル♡

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