2章 

第56話 魔女の取り調べの一部始終

取調室。


ここで和やかな会話が行われることは、まぁ少ないだろう。

犯人の自白を誘発する時には自分だって声を荒げることもある。


だけど、完全に今の自分は私情を交えている。


相手は子供だというのに、

信じたくないその一言に、机を思いっきり叩いて怒鳴ってしまった。



「ふ……ふざけるな!本当のことを言え!」



彼女は一瞬驚いたのか肩をビクッと震わせた。

でも、それ以上怖がることはなかった。


それどころか、魔女らしく「キャハハハハハ」笑って見せた。



「ふざけてないぞ!私は本当のことしか言ってない!」



状況がわかっているのかいないのか、彼女は愉快そうに笑って、

その様子はまるで大人をおちょくっているような感じだ。

でも、きっとそれは嘘じゃない。



「信じられないならもう一度言おう」



そして臆することなく、もう一度断言した。



「この呪いは……!」




僕は頭を抱えた。




これは……伝えづらいぞ………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生したら聖女(ヒロイン)のいとこになりましたー呪いを身代わりで受けたところ懐かれてますー つきがし ちの @snowoman

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ