第44話 今日の反省と今後の対策

 ……


 俺たち三人は教会に戻る。

 帰宅挨拶の為に、俺たち三人は養護施設に入る前に、神父に帰宅挨拶をする。


「どうでしたか? スズヤたち!」

「良い収穫を得る事は出来ましたか?」


 帰宅挨拶もに、神父は穏やかな表情で本題を切り出す。

 代表して、俺が神父に真面目な表情で話し始める。


「……神父!」

「今回は収穫と言うより、今まで見えて無かった部分が露呈した感じです!!」


「アスに頼り過ぎていた事や、リンを上手に活用出来なかった等、改善する部分が見付かりました…!」


「……ほぅ!」

「それで、スズヤ。その改善は改善出来るのですか?」


 俺の言葉の後。神父は尋ねる表情で俺に言う。

 俺は真剣な表情で、神父に言い始める。


「はい、出来ます。神父!」

「今後は魔物の強さに合わせて、アスの戦闘調整をしたり、リンには臨機応変に動いて貰う様にします!!」


「……そうですか!」

「なら今後も、頑張ってください……所で、鋼の剣で魔法剣を作りましたか?」


 神父は理解した表情で俺に言った後。魔法剣の事を聞いてくる。

 俺は穏やかな表情で神父に話し始める。


「はい!」

「冒険終盤でゴブリン三体と遭遇しまして、その時に魔法剣を使いました!!」


「……ふむ」

「スズヤ……その剣を、少し見せて貰って良いですかな?」


「あっ、はい…!」


 俺の言葉の後。神父は頷きながら俺に話す。

 俺は少し驚いた表情で返事をして、鋼の剣を鞘ごと神父に手渡す。


「…………」


 俺から剣を受け取った神父は、鞘から剣を引き抜いてと見始める……

 剣に、異常が無いかを調べているのだろうか?


 神父は剣を見ながら、悩みを含ませた口調で俺に言い始める。


「……んーむ!」

「多少の刃こぼれはする物ですが……」


「だが、大分だいぶ刃が毀れていますね……ちなみに、魔法剣は何回作りましたか?」


「一回だけです。神父!」


 俺は澄ました表情で即答する。

 神父は困った表情で、俺に話し始める。


「スズヤ……お前自慢の魔法剣で有るが、やはりこの剣では耐性が無いようだ…」

「まだ使えない事は無いが、魔法剣化する前と比べれば、切り味は落ちている筈だ」


「剣の切れ味の良さに、魔法が付加されて、初めて魔法剣にした意味が出て来る!!」

「鋼の剣を使い捨てで使えば別だが……そうで無ければ、魔法剣はスズヤの必殺技で温存しておかないと、肝心の時に役立たずに成るぞ……」


「…………」


(だから……王者の剣を鍛造する為に、タングステン鉱石を取りに行くのだが、俺が今後中心で動かないと、また今回の様に途中でアスが疲弊してしまう……)


 俺の中では今後。

 魔法剣をフルに活用して、アスを一歩引かせるつもりで有ったが、鋼の剣がほぼ一回の魔法剣にしか耐えられないと成ると、戦略の見直しが必要と成ってくる。


 神父の言葉後。俺たち三人は冒険者から、養護施設へたずさわる人に変わる。

 今日の夕食は、シスターとメルコが作っているが、俺とリンはその補助に入り、アスは子どもたちの見守りを始める。


 夕食の時間は俺たちの冒険話で、養護施設食堂は何時も以上に賑やかで有って、子どもたちは興味津々で、俺たち三人に質問や結果を聞いてきた。

 俺たち三人も無様な部分は隠して(?)、良い所だけ話す///


 ☆


 教会(養護施設)の厨房……


 養護施設の本日作業も終えて、俺たち三人は厨房を使って今日の反省会を開く。

 俺たち三人が教会に戻る時。コハルがお土産で、王国城内で出している紅茶葉と焼き菓子ビスケットを貰えたので、紅茶と焼き菓子を楽しみながら、俺たち三人は反省会と言うお茶会も開く。


 俺は紅茶を一口飲んでから、リンとアスに向けて穏やかな表情で話し始める。


「今日は二人とも、本当にお疲れ様!」

「まぁ、改善策は殆ど出てしまっているけど、二人からは何か有る?」


「うーん。私は特に無いですね?」

「スズヤやコハルさんに言われた事をすれば、良いんじゃないでしょうか?」


 リンは人差し指を口に付けながら、俺やアスに向けて話す。

 だが、アスは迷った表情で、俺とリンに向けて話し始める。


「……私は、もっと効率的な戦いが出来ないかと考えています…!」

「今日の戦闘の場合。各々で戦闘をしてしまい、上手に連携が出来ていなかった部分も多いと感じています///」


「アス!」

「それに関しては、俺が今度からと指示を出すよ!!」


 俺は真面目な表情でアスに話す。

 今日の戦闘は、アスに頼り過ぎていた。


 だから、途中でアスが疲弊してしまった。

 今度からは、俺が指示を出す戦闘体制にすれば、連携出来た戦闘が出来るはずだ。


 だが、アスは浮かない表情で、俺に話し始める。


「スズヤさんが指揮を執るのは当然です…」

「でも、何か……物足りない感じがするのですよね」


「……」


(物足りないと言われてもな~~)

(俺は剣で攻撃して、アスは魔法攻撃をする。リンの魔法攻撃はゾンビ系以外は無理だから防御に徹したり、魔法支援でサポートするしか無い)


「!」


 俺がそう考えていると……リンが何かを思い付いた表情をする?

 リンは『閃いた』の表情で、俺とアスに向けて話し始める。


「私。今思い付いたんですけど。弓とか銃とかの飛び道具を持てば、私も攻撃に参加出来ますよね?」


「それはそうだが……リン」

「入り乱れた状態の戦闘で、弓や銃とかは絶対に誤射が起きるぞ……」


 俺は悩んだ表情でリンに言う。

 弓や銃弾は基本。決まった動きしか出来ない。

 

 誤射の関係でリンには悪いが、俺はリンに飛び道具を持たせたくは無かった……

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