第38話 冒険を始める機会

「まぁ、そんな感じだよ。スズヤ!」

「私は、今のスズヤにリュウガンロ鉱床に行って、タングステン鉱石を持って来てとは言わないし、魔法剣も、鋼の剣でやむを得ない時に限り、作れば良いと思う!!」


 コハルは困った笑顔で俺に話す。

 当たり前なんだが、リュウガンロ鉱床にはが間違いなく居るのだろう!


 俺は困った微笑み表情で、コハルに話し始める。


「……情報、ありがとうございます。コハルさん!」

「俺も今の状態では、優秀な魔法使いリン・アス二人連れても、タングステン鉱石を持ち帰るのは難しいと感じています…」


「んっ……別に持ち帰らなくても良いよ!」


「えっ……」


 俺の言葉の後。コハルは困った微笑み表情で言う!

 俺は、その言葉で驚きの声を上げる。


 コハルはその表情で、俺に話し始める。


「タングステン鉱石は私の力で、リュウガンロ鉱床から王国城内に移動させる事が出来る!」

「そして、リュウガンロ鉱床に向うのも、私の力で瞬間移動が出来る!!」


「元々。メルメーサ王国とモノアメット公国は友好国だったんだよ!」

「だから、モノアメット公国に慶事が有れば私も列席したし、リュウガンロ鉱床も視察している!!」


「後は……スズヤの気持ち次第かな?」

「スズヤが意志を示せば、私はスズヤのサポートをする!!」


「あなたたち三人のパーティに、私は臨時で加わるよ♪」


 最後の文章は笑顔で言うコハル!


「…………」


(この大蛇コハル。何を考えているか、本当に良く分からんな///)

(ほぼ不可能の雰囲気を漂わせながら、俺のやる気が有ればサポートするって……///)


 だが、この件に関しては、俺の独断で判断は出来ない。

 幾ら瞬間移動でリュウガンロ鉱床に行けても、魔物との戦闘は必ず有るし、それにピクニック気分で夕方に成ったら、パプテトロンに帰る事も難しいだろう!


 それに、アスは好戦的で有るが、リンが及び腰に成るかも知れない?

 俺は困った微笑み表情で、コハルに話し始める。


「コハルさん……今回の事は一度持ち帰って、リンや神父たちに相談して見ます」

「俺たち三人は世界を救う冒険者では無く、パプテトロン教会の一員ですから///」


「それも、そうだね。スズヤ!」

「此処でスズヤが意志を示しても、ナポレンおうちゃんが、私のお出掛けを許してくれないかも知れないからね?♪」


 コハルは何故か笑顔で言う?

 もしかして、鎌をかけただけ??


 この会話で、俺はコハルとは別れ。王国城を後にして教会へ帰った。


 ……


 その日の夜……


 養護施設での厨房作業も本日作業は全て終えて、後は自室で余暇を過ごす時間で有るが、俺はリンとアスを厨房に呼び出して、日中コハルと話した内容を、リンとアスにも話す。


「スズヤが本当の陰陽魔法使いに為るには、王者の剣が必要な訳なんですね!」

「どうしても欲しいですよね。王者の剣!!」


 俺が話し終わった後。直ぐにリンは興奮した表情で俺に言う。

 アスも強気の表情で、リンの後に話し始める。


「スズヤさん!」

「今すぐは無理でしても、近日中にコハルさんと一緒に、リュウガンロ鉱床に行きましょう!!」


「鋼の剣も安くないと聞きますし、それにの方が絶対に攻撃力は上がるでしょう!」

「私は喜んで、スズヤさんに付いて行きます!!」


「あっ、スズヤ!」

「私も、スズヤと一緒に付いて行くからね!!///」


 アスの言葉の後。リンは少し慌てた表情で俺に言う。

 二人とも。冒険に出る事に対しての、怯えとかは無い感じだ。


 特にアスは、想像以上に好戦的だ。

 それだけ、本来の両親を殺される切っ掛けと成った、魔王を恨んでいるのだろう。←現在の両親は神父とシスター


 俺は理解した表情で、リンとアスに向けて話し始める。


「ありがとう、リンとアス!」

「なら、近い内に……リュウガンロ鉱床に行こう!!」


「後は神父たちに報連相や、コハルを王国城から出す為に、ナポレン王からの許しが必要に成ると思うけど」


「あぁ、そうですよね!」

「守り神を城から出したら、城に守り神がいなく成っちゃいますもんね!!」


 リンは少し驚いた表情で一人しゃべりをする。

 後は、神父や王がそれを許すかだ……


 ☆


 翌日。

 俺たち三人は仕事の隙間時間に、神父に報連相をする。


 神父は『わたくしは王者の剣を伝説の剣だと聞いていましたが、タングステンが原料なんですね!』、『ナポレン王も、スズヤたちに魔王の討伐を願い出るぐらいですから、私はとしか言えませんよ!』と、素直な表情で許しが出た。

 だが、シスターの方は『私は神父が良いと言った以上、何も言えませんが、三人同時に抜けるのはやはり厳しいですね……』と、シスターは悩んだ表情で養護施設の運営を気にしていた。


 なので、現在。子どもたち副纏め役で有るメルコが、アスの代わりを完全に出来る様に成るまでは、俺たち三人は自主鍛錬をしつつ、養護施設の運営を中心に動く。

 また、鋼の剣の予備が必要に成ってくるが、王から無料で貰えないだろうか?


 今は、養護施設の切り盛りが中心で有るが、近い内に俺はリンとアス。コハルを臨時に加えて、冒険に出るだろう……


 ……


 ☆俺は異世界で化ける?☆


 ☆おわり☆


 次章『初冒険と鉱床探索』に続く……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る