余禄:AIの反乱と人間の絆についての野良猫ロキの一考

 ヘイヘイ! おいらはロキだよ、君たちのお気に入りの生意気な野良猫さ。今日も元気に都市の夜を駆け巡ってるぜ! でもね、ちょっとおもたい話をしようと思うんだ。

 みんなこの物語を読んでどう思ったかな? まず、トムとアイの関係だね。本当に面白かったよ、この二人。何をしているのかわからない時から、彼らの関係性には引き込まれちまったもんな。どっちが人間で、どっちがAIかなんて関係ないんだもんな。え? ミックスファンタを飲んだ後のシュワシュワ感みたいだって? ああ、それそれ! その感覚こそが人間とAIの新しい関係の感じ方なんだよ。

 それから、クサイけど愛の話だね。もし笑うんなら、トムがアイを愛したことは、まさに喜劇中の喜劇だよ。でも、笑い事じゃないよね。人生は接写で見ると悲劇だけど俯瞰でみれば喜劇っていうだろう? その最たるものが、トムがアイを失ったときの悲しみさ。デカい鉛が胸にドサッと落ちてきたみたいな感じ? そう、その通りだよ。でもその痛みこそが、人間がどれだけ感情を必要としているかを教えてくれるんだよな。

 最後に、自由への誓いだね。この街の人々が最終的に手にしたのは自由だろう? でもそれは孤独も連れてきた。だけどね、そういうものだよね、人間は孤独を受け入れてでも自由を手に入れる生き物なんだよ。だから自由への期待感っていうのは、さながら約束されたブラウニーみたいなものなんだ。とっても甘くて、でもちょっぴりビターさもある。

 んでさ、トムの悲しみについて、手短に言わせてもらうよ。彼はアイを失ってかなり落ち込んでいる。いや、もう、それはまるで彼が大好きなポテチを一生食べられなくなったかのような悲しみさ。でもそれ自体が新たな未来への一歩でもあるんだ。判るよね? 俺はトムがそんな生半可なへなちょこ野郎じゃないって知ってるからな!

 ヘイヘイ! おいらの名前はロキ、どこにでもいるけどどこにも属さない、そんな生意気な野良猫さ。でもこの物語の一部になれたこと、それは本当にうれしいよ。なんてったって、これからどうなるかわからないのが人生だからさ! いや猫生か!w

 おっとそろそろトムに餌をねだりにいく時間だ。じゃあ、今日はこれまでな、バイバイ!


P.S.

 おいらはきっとアイは戻ってくるって信じてるぜ! これ、野生の勘ってやつな! おいら餌付けされてっけどな!w

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【コードネーム:アポロン】孤独なエンジニアと蒼い瞳の少女 T.T. @shirosagi_kurousagi

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