『惡の華』

人間の本性が覗けますよ。

ボードレールの『惡の華』の訳だそうです。

面白いですよ。一部、不適切な表現がありますが、気にする事はありません。
人間全体の中の一部分ですから。

明るい、美しい、清らかで、楽しく、正しく、好感のもてる文は、薄っぺらく印象に残りづらく思うのです。
そこへ少しだけ残虐非道を挿入したら、いい味が出ると思いませんか。隠し味です。
味に深みが出るのです。

物書きなら、この要素は検討すべきかと思いますが。

私はポンと何番目かの『腐乱死体』に飛んで読み始めました。
腐乱死体を彼女と見る描写です。
『九相図』を思いました。人間が死んで黒ずんで、蛆虫がわき、腐乱が進み、膨張しやがて白骨になるまでを絵にしたものです。
「ほほう~」と思い、改めて最初から読み始めたのです。

面白いですよ。