番外編1
番外編は、本編では描かれなかった出来事や、本編とは全く違う世界観のお話をちょくちょく出していきたいなと思います。
どうぞお楽しみください‼
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∼ うっかり教師とマザコンアスカの会話 ∼
「—————……ってことで、娘にはちゃんとした理屈が存在します」
「お母様ァァアッ‼」
またもや母親愛が爆発し、泣き出したアスカに、うっかり先生が戸惑った視線を向けた。
「お、き、君、どうしたんだね?」
「お母様の女神級のお優しさに耐えきれず涙が………」
「え、ほう」
うっかり先生の目が、驚きのあまりまん丸になる。
声も少しだけ高くなっていた。
もう普通なら引く段階にあるが、今の私にそんな考える猶予が存在していたと思いますか?
「感激のあまり、目から血が出そうです……ウグッ」
どう見てもヘタクソな死んだふりをすると、何気に通用したのか、彼は目をぱっちりと開け、耳障りな声で叫び出す。
「ギョアアアアアア‼やめてくれ、先生は血が大の苦手なんだ……ひぃ……血と聞いただけでゾクゾクするよ……ひィ……」
そう、"普通なら"引く段階にあるんです。
このうっかり先生が普通だと感じてしまった人は、不正解です‼
ゴッホ。説明いたしますと。
仮に、バカ×バカが話し合っても、普通にはなりませんよね。
そのように、これはバカ×天才少女なので、普通にはなりません。
少々、普通ではない会話にお付き合いくださいませ。
「何言ってんですか‼女神がこの未確認生物とまで言われた天才少女ゴリラちゃん★を庇ってくれたんですよッ!?もっと喜んでもいいじゃないですか‼」
「そ、そうか。そうだな。いいや、本当にそうか?」
「認めないと、顔にべっとり血を塗り付けますよ」
「ル"ル"ル"ル"ル"ガアアアァ‼
真面目にソーリーヒゲソーリー♪血だけはやめようそうしよう♪」
瞬きほどの一瞬で作った、ある意味才能がある曲を聞くと、アスカは数秒考えこみ、顔を上げぱぁっと目を光らせた。
「それ、いいね!」
「「せーの‼」」
「「真面目にソーリーヒゲソーリー♪血だけはやめようそうしよう♪」」
「ヒュ~↑フォ~フォ~↑イエーイ★」
「上がっちゃうよ上がっちゃうよ~!?」
一方、娘より美を求めるお母様は……。
「う、ウググググ………」
汚れたものを見ると体調を崩してしまうという特殊体質を持っているわたくしですが、これは……見たことのないタイプ………うッ。
吐き気に近い症状………そして頭から離れない不穏さ………これはズバリ。
"きもい症候群"
小学生から大人までに続く感情症の一種で、汚れたものや、下品な真似事を観賞したことが原因で起こりやすい。
これは………下品な真似事なのかしらッ!?
あらやだ娘がそんなことをしているだなんて………我が家の高貴さがどんどんと薄れて、いく………。
徐々に顔は真っ青になり、体全身の力が抜け、跪いてしまった。
その後やっと我に返ったのか、倒れこんだお母様を見て焦って何もできなあったものの、うっかり先生が我に返るとすぐさま119番通報。
母親はしばらく部屋にこもり安静にしたんだとさ。
どうも異世界から越してきました。 ☁静月夜☾ @Serena_0015
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