素朴な疑問集

Old Boy 老青年

理路整然とは何ぞや

 理路整然とした考えというのは非常に難しいものである。理路というのは理の路という意味のはずで、一つの自分の中にある理分かりやすくいえばルールによってなされるのである、整然というのは然るべく整のっているという意味だろうか、あまりよくわからない、これは私があまり理路整然という言葉の意味を捉えきれていないからであろう然しながら何も考えずにスマホで調べてしまうのは人間の能力を著しく侮辱しているに等しいので少し考えてみようと思う。

 先ほど言ったルールの路が然るべく整っているとはどういうことだろうか、いや今一度考えてみれば言葉を偶数の形で分けているこの考え方はきっと間違っているのであろう、然るべく理路が整っているというのがこの言葉の本質ではなかろうか、整った理とはおそらく暴論などによらず仁義礼智信によった理のことであろう、この事らが然るべくあるべきだというのであろう。

 ここで少し蛇足をしようと思う、「蛇に足をつけるな!」と考える読者諸君はもうこのページを閉じたりブラウザバックしてかまわない。今この文章を書いている私は上記の文章を書いている私とは一週間ほど時間を置いている、そして再びこの文章を見てみると気づくことがいくつかある、まず私は急に儒学の教えを文の途中で持ち出している、これはたまたま中国史にハマっていたからだろう、しかしながら今また再び考えてみれば、もしも、我々が価値観をそのままに通りすがりの人間を試し切りしても良い江戸時代に来たのなら其れは理路整然とした考えから人を切れるのであろうか、いや切れない、其れは現代の価値観とは逸脱しており、大義名分が成り立たないと考えるであろう、さらに理路整然の理は自然哲学であったり、儒学であったり、数学であったり、宗教であったりする。つまり理路整然とした考えというのは時代やその人に価値観によって変わってしまうのだということに気づいた。よって皆さんも理路整然という言葉を使うときは気をつけてほしい。

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