#1-8

高3になって進路を決めなきゃいけないとってなった時、正直なんも考えてなかった。

ハッピーエンドするチャンスだなぁとそんなことを考えていた。

死ぬことを諦めていなかったし、人生ノート兼日記には17で終わりにすると書いていたので実現する気でいた。

13~15まで未遂を犯していたのでその集大成としてというのは変だけどここで全てを終わりににして輪廻転生を狙い、人生のリセットをしたかった。


だからまぁ、周りが進学やら就職やら考えだした時、私の頭は空っぽだった。

みんな夢や目標のために頑張ってるのに私なんもないなぁと思うと虚無でしかない。

夢や目標なんてこの時にはもうなかったからどこに進んでいいかわからなかった。

叶えられない夢と目標だってわかっていたからこそ失うものが何もなかったし死ぬこと以外の選択がないと感じた。


小さいころからの夢はCAになることだった。

散々「なれるよ!」とかいっといて、中学生の時に「CAになることはできないからね」とカミングアウトされた。

何がきっかけだったかは忘れたがそういわれた。

やめてほしい。

だったら最初から「できない」といっておいてほしかった。

「なれるよ」なんて夢持たせないでほしい。

母は私がCAになることができないの知っていながら「なれる。がんばれ」と言い続けた。

この時はまだ夢が消えたわけじゃなかったから黒に染まることはなかった。

アナウンサーになりたいという予備軍がまだあったから、夢を追うことができた。

アナウンサーにになるために色々調べたりもしたのに「アナウンサーになんかなれないよ」といわれてしまう。

永島優美アナの横に立てるアナウンサーになりたいと思ってたのに!

それが高2の時。


終わった

夢が消えた瞬間だった

絶望と闇に突き落とされた


黒が2つだったのに3つになり全ての黒に染まった


なにも見えない

暗闇まっしぐら


だから進路を決めなきゃいけないってなった時、死ぬこと以外もぅどうでもよくなっていた。

本気でなりたかったのはANAのCA。飛行機に乗る機会が多くてCAさんに憧れた。

父がパイロットということもあり小さいころは同じ飛行機に乗って仕事したいという夢があった。

違う会社なんですけどね。

母はグランドスタッフをしてたけどこれぽっちも興味がなかった。走り回るのが嫌だったからか自慢話を聞かされていたからかなろうという気はなかった。


学校の体育館に専門学校や大学・会社の人たちがきて話を聞くというイベントがあった。

保護者も参加OKだったがきている人は少ない。

だから余計に目立つ。服装とかも含めて。


私は私で専門学校や大学のブースにいって話を聞きに行って周り、母は母で専門学校や大学のブースを聞いて周るという別行動をしていた。

そこで話を聞いて行ってみたいと興味を引いたのはアニメ声優の学校だった。


元々アニメは好きで声優さんもイナズマイレブンがきっかけで宮野真守が好きだったからそういうの路線もありかなと思ってアニメ声優系の学校でとりあえず固めるつもりでいた。


でもまだ、死のうかどうかってところで心が揺れていたから…。

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