第10話 悪の華道

 我々はワルである!チーム名はまだ無い。

 ワルなのだからヒトが嫌がる事を率先してやっていこう!


 我々ワルは動き出した。

 フフフ、先ずはこのヒトが嫌がるどぶ側溝の掃除からしてやろう!どうだ。恐れおののけニンゲンども。見たか!どぶ側溝なんかきれいにしてやったぞ!


 続いては街のごみ拾いと落ち葉の片付けだ。見ろ!ククク、ヒト共め、我々に怯えて遠くから見守るしか出来ねえでやんの!愚か!なんと愚か!我々に恐れて声も出せないとは!


 更に駅前の清掃だ。どうだ貴様ら!我々のわるっぷりに声も出ないだろう?


 なんだそこの幼女?我々ワルに何の用だ?あ?上納だぁ?

 ふ。なるほど我々の悪の限りに遂に折れて物を納めるというのか。なんだ?その金色で作った花と『くんしょー』と書かれた物体は?

 ククク。我々はワルとして貴様の上納を喜んで受けてやるとしよう。恐れたのならもっと寄越せ!何たって我々はワルなのだから!

 アーッハッハッハッハー!


 我々ワルがどうなったかと言うと……


 尊敬を集め倒した。

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