第21話 ペルシウムの戦い

 エジプト軍とペルシア軍の決戦の場となろうとしているペルシウムは、エジプト東部の軍事防衛上の最重要拠点となる町だ。そこはシナイ半島の北部に位置し、ナイルの氾濫で泥や土が大量に運ばれ、さらに地中海に面していることから、この一帯のほとんどが塩分を含んだ広大な湿地帯だった。ペルシウムにはエジプト中王国時代に全長四〇キロにおよぶ要塞が築かれ、その後歴代の王もこの要塞を重要視していた。さらにペルシウムという町は北に地中海、南は紅海に挟まれ交易の町としても栄え、中東の要となる重要な町だった。

 ギリシアのアレキサンダー大王もペルシウムからエジプトに侵入し、弟との政争に敗れたクレオパトラはペルシウムからシリアに逃げ出した。マリアとヨセフは幼きイエスを守るためにペルシウムからエジプトに入ったといわれている。さらにアラブ軍のアムル将軍もペルシウムからエジプトに侵入。十二世紀の二度にわたる大規模な十字軍の遠征の時もペルシウムが戦争の舞台となったのだ!

 

 カンビュセス率いるペルシア軍は、砂漠を船で行くように素早かったため、プサムテク三世を大いに狼狽させた。

 プサムテク三世はイオニア系ギリシア人とカリア人を主力とする部隊を率いて出陣し、ナイル川のペルシウム河口付近に布陣した。

 少し遅れて着いたネジムたち猫軍団一万匹もエジプト軍寄りの河口付近に布陣し、今まさに決戦の火蓋が切って落とされようとしていた。

 

 エジプト軍とペルシア軍の睨み合いが続く。

 その時、しびれを切らしたペルシア軍の一戦士が剣をかまえてエジプト軍に突進した。

「わたしが行きます」

 アキレスはプサムテク三世にそう言うと剣をかまえ敵に向かって走った。

「死ね!」

 ペルシアの兵士が叫びながら切りかかった。

「ふっ」

 アキレスは素早くジャンプしてふりかかる相手の剣を軽くかわし、次の瞬間、目にも留まらぬ速さでペルシア兵士の喉を斜めに切った。

 シュッ!

 ペルシア兵の首は切り裂かれ激しく血が噴き出た。

 振り返るアキレス。

 兵はドサッとぬかるみに崩れるように倒れた。

 アキレスは、叫び声も上げれず苦しむペルシア兵士にまたがると、

 ズブッ!

 と鋭い剣で心臓を一突きした。

 勢いに乗じアキレスが気勢をあげてペルシア軍に突撃した。

「ペルシアを撃退しろ!」

 プサムテク3世が叫んだ。

「エジプトを滅ぼせ!」

 カンビュセスが大号令を発した。

 ついにエジプト軍とペルシア軍が大激突、決戦の火蓋が切って落とされた。

 ペルシア軍を斬って斬りまくるアキレスと盟友ディオ。

 母国ギリシアの裏切りにもかかわらず、エジプトのために命を懸けて戦うギリシア傭兵団は、裏切り者ファネスを省いては戦士の中の戦士だった。

 

 そのころネジムのエジプト猫軍団は手薄になったペルシア軍陣地に接近、精鋭七匹の猫、ネジム、ピアンキ、タオ、シェシ、パセル、テティ、ハトホル、が密かにペルシア軍の陣地に侵入、タミットを救出しようとしていた。

 ところがなかなかタミットを見つけることが出来ない。

「タミットがここにいることは確かなんだけどにゃ」

 その時、ペルシア兵の足音が近づいてきた。

「隠れろ!」

 物陰に小さくうずくまって息を潜めるネジム達。

 ペルシア兵士の足音は、ネジムのすぐ側を通り過ぎ、奥の大きなテントに向かった。

「もしかしてあのテントにタミットがいるかもしれないにゃ」

「ネジム気をつけろ、罠かもしれにゃい」

 ピアンキがひきとめる。

「わかってるにゃ」

 ネジムは息をひそめテントからペルシア兵士が出てくるのを待った。

 しばらくすると数十人の兵士達が駆け足でやってきてテントの中に入っていった。

「奴ら何をしているんだろうにゃ」

「おいらが見に行って来るにゃ」

 ネジムがそういって物陰から飛び出そうとした時、

「伏せるにゃ!」

 ピアンキが制止した。

 次々とテントからペルシア兵たちが大きな籠を担いで出てきた。

「な、なんて酷いことを……」

 籠の中には何十匹もの猫が、これでもかというくらいギッシリ詰め込まれていたのだ。

「あ、あれは友達のペピちゃんだ」

 ピアンキが飛び出そうとした。

「今出たらおいら達も捕まるにゃ」

 ネジムは憤るピアンキを必死に抑えた。

 テントの中から続々と猫がぎっしり詰まった籠がペルシア兵に担ぎだされた。

「おい! 早くしろ! カンビュセス様がお怒りだぞ!」

 上官らしきペルシア兵の怒鳴り声が響いた。

「みんな飼い主のもとへ帰ったと思ってたらペルシア軍に捕まってたんだにゃ」

 茶トラのタオが砂を掻きながら怒りで歯軋りした。

 猫を詰めた籠は次から次にテントから担ぎ出され、前線へと運ばれていった。

「いったい奴ら何をする気にゃ」

 黒猫シェシが牙を剥いた。

「わからんにゃ」

 やがて長い長い籠の列が通り過ぎた。

 ペルシア兵がテントの中の籠を全部担ぎ出したようだ。

「おいらテントの中を確かめて来るにゃ」

 ネジムは物陰から体を乗り出し外に飛び出そうとした。

 その時、テントから長い刑柱を担いだ大男が出てきた。

「やばいにゃ」

 ネジムは再び物陰に体を沈めた。

 大男のペルシア兵が乱暴に刑柱をテントから引きずり出すと、なんとその柱にタミットが縄で縛られていたのだ。

「ピ……」

 ネジムが飛び出そうとするのをシェシやタオが必死で押さえつけた。

「放せ!」

 三匹から押さえ付けられながらもネジムは荒れ狂う。

 大男のペルシア兵士はニタっと笑みを浮かべ、タミットを磔にした刑柱を真っ直ぐに立てると、前線に向かって歩きはじめた。

「酷い! 酷すぎるにゃ!」

 ペルシア軍の残虐さにネジムの心は憎しみでいっぱいになった。

「ネジム! もう俺達にはどうすることも出来ない。今はエジプト軍の陣地に撤退しよう」

「……」

「ネジム、シェシの言うとおり。今は人間同士の戦いが落ち着くまで待とう。必ずタミットや仲間の猫を助け出すチャンスはあるにゃ!」

「……」

「ネジム!」

「皆、安全な所まで撤退してくれにゃ」

 ネジムは仲間に向かって言った。

「撤退してくれって、おい、おまえまさか」

 ピアンキが青ざめる。

「おいらはタミットを助けに行くにゃ」

 ネジムは死ぬ覚悟をした。

「ペルシア軍はわれわれ猫を盾にする気だぞ! おまえも捕まれば盾にされるにゃ」

 タオが説得する。

「おいらは捕まらないにゃ、その時はペルシア兵の鼻にかじりついて食べてやるにゃ」

 ネジムが一匹でタミット奪還に行こうとすると、今まで沈黙していたサバトラのパセルが、

「俺も行くにゃ!」

 ネジムの後に続いた。

「ちょっとお待ち! あたいをおいてくつもりにゃ」

 三毛猫テティも加わるり、六匹の猫がネジムと共に、タミットと仲間の猫を救出する作戦に加わった。

「みんなありがとうにゃ」

「あたしも行く」

 生後六ヶ月のハトホルが不満そうだ。

「君は後方で待機している残りの仲間と一緒に、ペルシウムの砦のネズミたちを敵陣地に追い立てて、おいら達を援護してくれにゃ」

 ネジムは黒白猫ハトホルに命令した。

「おいら達は、大量のネズミに混乱するペルシア軍の隙を狙い、タミットと仲間の猫を救出するにゃ」

 ネジムたちは作戦が決まると、タミット救出部隊とネズミ追いたて部隊の二手に分かれペルシア軍に挑むことになった。

 

 その頃、前線ではエジプト軍とペルシア軍が鎬を削る戦いを繰り広げ、両軍一歩も譲らぬ状態が続いていた。

 ペルシア王カンビュセスは硬直化した戦況を覆すべく、ついに恐るべき作戦に打って出た。

 カンビュセスがニタリと笑い「猫部隊出撃!」と叫んだ。すると前線でエジプト軍と戦っていたペルシア軍兵士が引き始めた。

「アキレス、敵が逃げ始めたぞ! このまま一気に敵陣を突破しよう!」

「いや、まてディオ!」

 アキレスは腕を伸ばし、はやるディオを制止した。

「どうしたんだアキレス」

「なにか変じゃないか?」

「おまえらしくないな。ここで一気に攻めて戦況を有利にするんだ」

「あれを見ろ!」

 アキレスはディオの言葉を遮り、遠方のペルシア軍陣地の右側を指差した。

「なんだあれは?」

 ディオの目になにかを抱えた兵士が横一列に並んでやって来る。

「ペルシア軍の別部隊のようだが……」

 カンビュセスの猫部隊が近づくにつれその恐るべき姿がエジプト軍の前に現れた。

「あ、あれは!」

「な、何て、卑怯なんだ!」

 エジプト兵は戦慄した。

 エジプト軍の前に現れたのは猫を抱っこした何万ものペルシア軍兵士だったのだ。

「何て卑劣な奴らだ!」

「アキレス、俺達はどう戦えばいいんだ」

 その時、エジプト軍の上空から物凄い数の丸い何かが降ってきた。

「危ない!」

 エジプト兵がよけると、飛んできた無数の丸いものはクルリと回って地面に着地し、

「にゃー」

 と鳴いて一目散に走り去った。

「ね、猫だ!」

 なんとペルシア軍は投石器で石の代わりに猫を詰めた籠をエジプト軍めがけて打ち込んできたのだ。

「な、なんて酷いことを……」

 次々と投石器で打ち上げられた猫入りの籠はエジプト軍の上空で崩壊し、その度に無数の猫が空中でスカイダイビングした。そしてダイブした猫たちは空中三回転して地面にみごとに軟着陸したのだ。

 プサムテク三世はペルシア軍のあまりの卑劣な作戦に言葉を失い、エジプト軍は完全に沈黙した。

 猫を盾に進軍するペルシア軍の前にエジプト兵が戦意を喪失しかけたとき「あ、あれは何だ!」さらに追い打ちをかけるように恐ろしい物が現れた。

 髭濃い大男のペルシア兵があらわれ磔にしたタミットを高く掲げたのだ。

「白い猫が磔にされているぞ!」

「酷すぎる……」

 エジプト兵たちは磔されている白猫がバステト神の化身タミットだとすぐに気づいた。

「タミット様だ!」

 エジプト兵は神猫を猫質にされて完全に戦意を喪失した。

「今だ突撃!」

 カンビュセスの号令にペルシア軍は猫を盾にして雪崩のように突進して来た。しかもギリシア傭兵団指揮官ファネスが正体を現し手勢と共にエジプト軍を側面から攻撃した。

「アキレス! ファネスが裏切ったぞ!」

「なんだと!」

 アキレスとディオは残ったギリシア傭兵団を率いて、裏切り者ファネスを追撃したがペルシア軍の猛攻の前に阻まれ討ち取ることができなかった。

 混乱するエジプト軍に襲い掛かるペルシア軍。

 猫を家族のように愛するエジプト兵たちは、猫を盾にしたペルシア軍の卑劣な攻撃に為す術もなく総崩れとなった。

「引け! 引け!」

 プサムテク三世の声が戦場に響いた。

 混乱し我先にと逃げるエジプト兵をペルシア軍は情け容赦なくなで斬りにした。

「王様! 我らギリシア傭兵団がしんがりをします!」

「アキレス!」

「お任せ下さい!」

「アキレス! 必ず生きて帰れよ!」

「王様! 早く!」

 アキレスはそう叫ぶと残ったギリシア傭兵団を引き連れ襲い掛かるペルシア軍に立ちはだかった。

「ウォオオオ!」

 眼光鋭くアキレスは愛馬クサントスに跨がり、磔のタミットを持った大男のペルシア兵を目がけて突進した。

「目障りなギリシア傭兵め」

 大男のペルシア兵は刑柱を地面に力任せに突き刺し剣を抜いた。

 馬上から猛スピードで襲い掛かるアキレス。

 キィーン!

 剣が交わり鋭い音と火花が散った。

 アキレスは反す剣でペルシア兵を狙う。

「オォォ!」

 大男のペルシア兵がアキレスを馬ごと投げた。

 地面に転がり泥濘に足をとられるアキレスをペルシア兵が執拗に剣を突き襲いかかった。

 キィーン! キィーン!

 地面に転がりながら剣をかわすアキレス。

「死ね!」

 立ち上がろうとしてバランスを崩したアキレスに大男が襲い掛かった。

 ズブッ!

 鈍い音と共にアキレスの剣がペルシア兵の腹部を貫いた。

 その時、戦場に灰色の巨大な絨毯のようなものが物凄い地響きを立てながら猛烈な勢いで近づいてきた。

「な、なんだあれは」

 呆然とするペルシア兵たち。

「ネ、ネズミの大群だ!」

 それは、ペルシウムの砦からネジム猫軍団が追い立ててきた、何万匹ものネズミの大群だった。

「ギャアアア!」

 ネズミの大群は瞬く間にペルシア軍を呑み込んだ。

 ネズミに襲われたペルシア軍は大パニックとなり総崩れとなった。

「ひとまず退却だ!」

 さすがの残虐非道のカンビュセスもネズミの大群に恐れをなし逃げ出すと、混乱したペルシア軍兵士たちも猫を放り出し逃げていった。

 猫軍団に追い立てられたネズミの大群はそのままペルシア軍陣地を呑み込み、ペルシア兵の食料を全て食い尽くしてしまった。

「ディオ! アイアス! 皆を引き連れて撤収だ!」

「アキレス! おまえも早く来るんだ」

「俺は磔にされた白猫を助ける」

「おい! 馬鹿なことをいうな。お前までネズミに食われてしまうぞ!」

「大丈夫だ! すぐに済む」

 アキレスは滑るように走り、地面に突き刺された刑柱にジャンプすると剣を一振りして縄を切りタミットを救出した。

「タミット!」

 ネジムが駆けつけた。

「ネジム」

 アキレスはゆっくり跪き、目を閉じたまま動かないタミットを地面におろした。

「タミット!」

 ネジムは必死にタミットに呼びかける。

「タミット!」

 アキレスがタミットの心臓あたりにそっと手をあてた。

「アキレス! タミットは?」

 アキレスはネジムに目をやると、静かに首を横に振った。

「タミット! 死んじゃだめにゃ!」

 ネジムは泣き叫んだ。

「タミット!」

 駆けつけた大勢の猫たちもタミットの死を悲しんだ。

 ネジムはまだ少し温もりが残るタミットにしがみ付きいつまでも泣き続けた。

(ネジム、急いで! 今ならまだ間に合うかもしれません)

 その時ネジムの耳元に声が響いた。

「バステト様、そうだ!」

 ネジムは命の水を思い出した。

「アキレス! お願いがあるにゃ!」

「何だ、ネジム!」

「タミットと一緒においらをブバスティスのバステト神殿に連れて行ってほしいにゃ」

「承知した! だが、どうしてだ?」

「バステト神殿の地下に命の水があるにゃ、その水をタミットに飲ませればタミットが生き返るかもしれないにゃ」

「命の水」

「そうにゃ、アビドスのオシレイオンの水と同じ水脈の水にゃ」

「オシレイオンの水のことなら俺も知っている。死者を生き返らせ、どんな怪我も病気も治るといわれる奇跡の水だな」

「急いでほしいにゃ。ブバスティスの町がペルシア軍に襲われないうちににゃ」

「わかった」

 アキレスは、クサントスを呼ぶとタミットを布袋に丁寧に入れ腰にぶら下げた。

 ネジムは振り返り大勢の仲間の猫を見た。

「みんな! おいらはタミットをバステト神殿に連れて行くにゃ」

「あとの事は俺達にまかせろ!」

 ピアンキが早く行けと目で合図した。

「ありがとにゃ!」

「早く行くんだネジム!」

 タオが促した。

 ネジムはみんなに後を託すとクサントスに跨がるアキレスの背中に飛び乗り、肩にしがみ付いた。

「ディオ後を頼んだ!」

「任せとけ! 俺達は王を守るためメンフィスへ行く」

「わかった! メンフィスで会おう!」

 アキレスが手綱をしぼると、クサントスはブバスティスに向かって猛スピードで駆けた。

 ネズミの大軍に襲われ総崩れとなっていたペルシア軍だが、その後、体制を整え再び進軍を開始しペルシウムの砦を包囲した。そして、砦と町に火を放ち破壊の限りを尽くした。


 ペルシア軍の猛攻で敗走したプサムテク三世率いるエジプト軍は、首都サイスを捨てメンフィスにむかった。メンフィスでエジプト軍の態勢を整えるためだ。ところがペルシウムでエジプト軍の壊滅的なダメージを知ったエジプト海軍総司令官のウジャホルレスネトは、ペルシアとギリシアの連合艦隊を前に抵抗することを断念。エジプト艦隊を無傷でカンビュセスに引き渡してしまったのだ。こうして殆ど全ての戦力を失ったエジプト猫王朝の命運は風前の灯となった。 

 ペルシウムを蹂躙したカンビュセスは、プサムテク三世率いるエジプト軍を追ってメンフィスを目指したが、その途中、エジプト猫王朝の精神的支えともいえる猫の聖地ブバスティスのバステト神殿を破壊することにした。

 バステト神殿を破壊すれば、エジプト人は完全に戦意を喪失し、戦わずしてプサムテク三世を降伏させエジプトを征服することが出来ると思ったからだ。

「全軍ブバスティスに進撃! 神殿ごと町を焼き尽くすのだ!」

 カンビュセスは叫び、ペルシア軍は破竹の勢いで進軍した。

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