第31話 追求は続く

「今後の対応だと?」



「えぇそうです。まぁ貴方がどのように対応するかは気になりますね。今後問題が露呈した時に大変なことになるでしょうけどね。」



「ふん…別に構わん。事実は変わらないのだからな。」



「それはどうでしょうね?…そう言えば教頭先生は帰ってきませんね。これはまた話し合いをしなければいけませんかね?」



「教頭は何をしているんだ…さっさと戻ってこいと言われていたのに…一体何をしているというのか。」



すでに教頭先生がこの校長室から出て、5分が経過していた。資料を見つけて持ってくるだけなのだから、すぐに終わるはずなのだが…



「正確な情報がほしいので持ってきてもらおうと思ったのですが…これでは時間の無駄になりそうですね。校長先生を含め、先生方に直接話を聞いたほうが良かったですね。」



「…」



「とはいえ、確認しないわけには行きません。さっさと戻ってきてほしいのですが…」



「少し確認してきてもいいですか?すぐに戻りますので。」



「そうですね…良いでしょう。一度離席してもらってもかまいません。ですが教頭先生の事を見つけて返ってくることが条件です。職員室に行けば居るでしょうから大丈夫だとは思いますけど。」



教頭先生は職員室に居るだろう。5分なら確かに誤差と言われてもしょうがない。だがそんなことあるだろうか?



退学と言うのは学校にとっても重要な事案だ。そういったものに関しては重要に保管されているだろうし、適当に管理されていることはまずないと信じたい。



適当に管理されていて、どこに置いてあるのか分からないというのならまだ話は通じるが…退学なら退学で全てまとめているだろうし、なにかあったと考えたほうが良いかもしれないな。



それからも話を続けたが、徐々に話すことが無くなっていってしまった。ここまで話をしているのにまだどちらも帰ってきていない。



「校長先生?一体どういうことでしょうか。退学に関する情報等はしっかりとまとめてあるとおっしゃいましたよね?教頭先生であればその保管されている場所を知っていてもおかしくないはずです。」



「あぁ。教頭にも場所を教えてあるぞ。」



「では何故来ないんです?教頭先生は場所を知っているのでしょう?すぐに持ってくることが出来るはずでは?」



「…保管されていると言ってもパソコンにだぞ?しかも今までの退学者をまとめて記述しているから、そこから取り出すのに苦労しているんじゃないか?」



「そうですか…ですが正直変だとは思いますけどね。例えパソコンに保管されていると言っても、印刷くらいこれだけ時間をかければ問題なくこなすことが出来るでしょう?」



「それはそうだが…」



「それに、ここまで時間をかけているのに一度戻ってきたりということもしない。もしかしてこの場から逃げてしまったのでは?」



「…電話をかけてもいいか?」



「そうですね…電話はかけてもらっても構いませんよ。電話をかけるのを止めたりはしませんよ。」



俺は校長が電話をかけている間に他の人からも話を聞くことにした。次に話を聞くのは学年主任だ。



「校長先生は電話で話をするようですので、お二人からも話を伺いましょう。まずは学年主任の先生にお尋ねします。学年主任の先生である貴方は、彼のことを知っていたはずです。彼に対して何か思うところはなかったのですか?」



「…思うところなどないな。私自身、彼とはあまり関係を築いているわけでもないし正直なんとも思わないというのが感想だな。」



「そうですか。…話は変わりますが、貴方は何の教科を担当しているんです?」



「教科?あぁ…それなら答えてもいいか。一応体育の担当をしている。昔からずっと体育の担当をしてきたが、最近は体の不調とかもあってどうしようか悩んでるくらいだな。まぁ気にしないでくれ。」



「そうなんですね。菊池翔太君のクラス担任の方は?」



「えっと…たしか数学の担当をしているはずだ。生徒の間でも結構評判が良いそうだ。」



「そうなんですね。評判が良いのは喜ばしいことですね。」














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