第4話「二人なら」

生きて居れば

そりゃ悲しい事があるだろう

その時に投げ捨てず

向き合えば

何か、一つ、気づくのではないか


あなたは生きていて

私も生きていて

その間には違いがある


それみたいに感情だって

独り歩きしてるものだ


あなたを悲しませたその言葉が

私の中では、かみ砕けるもので


なら一緒になって

解を導ければいいなんて

それも向き合いの一つなんて


今更言葉にしちゃったけど


それさえ呑んで

あなたの見せない苦しみが

私を守っているだなんて


ほんとにお人好しだ


そうして人生を一人歩くより

あの頃企てた作戦みたいに

二人で話したいよ


もう大人だ、なんて

それがおとぎ話の終わりなんて

それこそおかしな話さ


今日くらいは

いいかな

君を連れ出して

まっさらなページに

二人の全てを書き込んで


悲しみも傷もなにかも

絵画みたいに広げて

二人で行こうよ


二人で生きようよ。

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