アイザック・アシモフが提唱したロボット三原則には第一条から第三条まで定義されていて、それぞれの優先順位が異なるというのがミソ。その点、本作は短い掌編ながらポイントがしっかり押さえられていて、ロボット三原則ってどういうこと? という初心者にはぜひ読んで欲しい。古典SFの良さも存分に詰まっているので、SFに興味を持つ入口として理想的な短編小説だと思いました!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(99文字)
トロッコ問題とロボット三原則を掛け合わせた理性への問いかけです。SF初心者にも面白い!
機械に心を見出すのは人間のみで、ロボットは三原則の元、命令を遂行するのみである。 機械に労働と生活を握られている奴隷たちに、ロボットジェームズは主人の命令遂行を行う。――はずった彼らの機械的シナプスは時として人のような情を持ち、行動するように吾々には見えてしまう。真相はわからない。おそらく人々の夢想に近い。機械に人の心はないしかし、ジェームズとウィリアムに友情があったのであればステキだと少し思わせてくれる。古典的ロボット三原則とともに新しい切り込みのこの作品を楽しんでほしい