幼い頃一緒に遊んだ子と高校生になって再会。しかし、なんとその子は……という王道であって欲しかった物語 ~俺の性癖の明日はどっちだ?~

九傷

幼い頃一緒に遊んだ子と高校生になって再会。しかし、なんとその子は……という王道であって欲しかった物語 ~俺の性癖の明日はどっちだ?~



 俺には、幼い頃よく一緒に遊んだ友達がいる。

 つまり、幼馴染というヤツだ。

 それもなんと、女の子なのである。


 この時点で、俺は一部の人間から勝ち組と思われることだろう。

 しかし、残念ながらその幼馴染は今俺のそばにいない。

 引っ越してしまったのだ。これについては、よくあるパターンの一つだと思う。


 そもそもな話、俺のように生まれてからずっと同じ場所に留まっているというのはかなりレアケースだ。

 田舎で最初から戸建こだて住まいとかであればそういうこともあるだろうが、マンションやアパートなどの賃貸に住んでいる家庭はマイホーム購入などで確実に引っ越すことになるため、幼稚園や小学校低学年時代から付き合いのある幼馴染というのは滅多に存在しない。

 もし存在しているというのであれば、ソイツは自分がとても恵まれているということを理解すべきだ。



 そんなワケで俺はその女の子とは離れ離れになってしまったのだが、その子には俺の住所を伝えてあったため交流自体は途絶えなかった。

 当時はスマホなんてものは持っていなかったので手紙でのやり取りだったが、手紙はいつも突然届くため、当時の俺は学校から帰ると必ず郵便受けを確認するのが日課となっていた。

 途中から互いにスマホを手に入れたので以降はリアルタイムで連絡を取り合うようになったのだが、あの頃のワクワク感は今でも忘れられない良い思い出の一つである。



(嗚呼、何もかも、みな懐かしい……)



 あの日のことを思い出すと、ホロリと涙が流れてくる。

 いやマジで。



「お、クロードどうした? そんな憂いを帯びた顔して」


「……美しい思い出とは、時に残酷だと思ってな」


「プッ! 何詩人みたいなこと言ってんだよ! 似合わね~」


「グッ……、う、うるさい! 誰のせいだと思っている!」



 俺だって、似合っていないことくらい十分わかっとるわ!

 それでも憂鬱にならざるを得ないほど、ショックだったんだよ!



「オイ~、ま~だ気にしてんのかよ~! ホント悪かったって! いい加減許せよな~?」



 そう言って俺の肩を抱いてからバシバシと叩いてくるこの男の名は、北条 翼ほうじょうつばさという。

 コイツこそが俺の幼馴染であり、かつては女の子だったハズ・・の存在だ。

 ……いや、俺がそう思いたいというだけで、実際のところ翼は最初から男子だったのだろう。


 しかし、今でもそれが信じられないのは、コイツの容姿が昔のまま――否、昔以上に可愛いからである。



「ん? なんだクロード、メッチャ顔赤いぞ? ……あ、もしかしてお前、照れてんのか~?」



 翼がニヤニヤと笑いながら俺のほっぺたをツンツンしてくる。

 俺はそれに憤りを感じ……ているハズなのだが、何も言い返せなかった。

 図星というのも勿論あるのだが、それよりも純粋にその行為を受け入れてしまっていたからである。


 至近距離にある花のかんばせ、ユラユラと揺れるショートヘアから香る匂いもまた花のようで、実は花の化身でしたと言われても俺は全く疑わないだろう。

 翼が接触するたびに俺は、「今日はこれでいいや」という誘惑に駆られる。



(っ! 目を覚ませ俺! 性癖が侵略されてるぞ!)



 翼の過剰なスキンシップにより、俺の性癖は確実に歪められつつあった。

 まさか、こんなことになってしまうとは……、少なくとも一か月前の俺は思いもしなかっただろう。









 数日前の高校の入学式で、俺と翼は再会した。

 当然と言えば当然だが、この再会は偶然などではない。

 日頃からスマホで連絡を取り合っていた俺達は、互いに地元から離れた高校を目指し、また一緒の学校に通おうと約束していたのである。


 入学式後、俺達は校門の前で待ち合わせをしていたのだが、そこに現れたのは男子の制服を着た翼だった。

 最初は別人だと思ったし、名乗られたあともしばらくは信じられなかった。

 しかしその声は、いつも電話越しに聞こえるキレイな声と同じであり、その顔もまた、幼い頃の面影を残していたのである。

 ……そう、俺は現実を受け入れるしかなかったのだ。





「お~い、なんか反応しろよ~! ……ん? もしかしてクロード、マジで僕に惚れた?」


「っ!? ち、ちが! 俺はただ、昔の翼とのギャップに脳がやられてただけで……!」


「あ~……、まあ昔の僕、控えめに言っても超可愛かったからね~。ごめんね? クロードの初恋奪っちゃって♪」


「っ!?」



 クッ、クソォォォォォォォーーーーーーーーーー!!!!

 やっぱりこんな現実受け入れたくねぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!


 なんなの!?

 普通逆じゃない!?

 幼い頃遊んでいた男の子が実は女の子で、大きくなって美少女になり再会がテンプレだろぉーーーーーっ!?

 誰得なんだよこの展開!


 俺はダル絡みしている翼のことを振り払い、どこぞのキラ様のように両手で頭を抱える。



「うわ、そんなにショックだったの?」


「……当たり前だろう。 頼むからお前はもう、思い出の中でじっとしててくれ……」


「ハハ♪ なんかクロードがクラウドみたいなこと言ってる!」



 笑い事じゃねぇっ!!!

 俺は本気だからな!


 ……ちなみに、俺はクロードなどと呼ばれているが外国人ではない。

 牧瀬 蔵人まきせ くろうどというのが俺の名だ。

 髪の毛も黒いし、特殊な髪型もしていない、生粋の日本人である。



「まあまあ、そんなに怒るなって! それより、今日はクロードにイイ話を持ってきたんだよ!」


「……なんだよ」



 俺にとっては「それより」などと軽々しく片づけられる内容ではないのだが、流石に一か月近く同じようなことを繰り返していると感情も摩耗するというか、慣れてしまったというか、とにかく立ち直りだけは早くなっていた。



「例の映画の前売り券、ゲットしたぜ」


「っ! マジか!」


伝手つてがあるって言ったろ?」



 翼の両親は映像業界で仕事をしているらしく、映画の前売り券などが安価で手に入るらしい。

 俺は今度上映される『楓と花道』という映画が凄く見たくて、ダメ元で翼に頼んでいたのだ。



「い、いくらだ?」


「フフン♪ クロードにはトラウマ植え付けちゃったからな~。詫びもかねて、タダでいいぞ」


「マ、マジかよ!」



 バイトもしてない高校一年生にとっては、たとえ映画のチケット程度であっても地味に痛い出費となる。

 だからこそ翼に安価で手に入らないか相談したのだが、まさかタダでくれるとは……

 正直それでも俺の心の傷は癒えないだろうが、映画への期待で一時的に忘れることくらいはできるかもしれない。



「ということで、今度の土曜日は空けておけよ!」


「……ん? ちょっと待って。もしかして、翼も行くのか?」


「そりゃそうだ。僕だって楽しみにしてたからな」



 なん……、だと……

 それはつまり、俺と翼で……、男同士で映画を見に行くということか?



「ま、待て! 流石に男同士で映画は……」


「別に、今時そんなの珍しくもないだろ?」


「そ、そうかもしれないが、しかし――」


「言っておくけど、僕と一緒じゃなきゃこの前売り券は渡さないからな」


「そ、そんな……」



 俺と翼は、既に濃厚なホモ説が提唱されるほど、クラス内で疑惑の目を向けられている。

 もし休日に、一緒に映画など見ているところを目撃されれば、その疑惑は確証へと変わってしまうだろう。

 俺はまだ・・ノーマルだという自負があるため、それだけは避けねばならない。


 ……しかし翼の言う通り、今時男同士で映画を見に行くなんてことは別に珍しいことではないし、周りから奇異の目で見られるなんてことも恐らくはないだろう。

 むしろ意識する方が変な話で、堂々としていれば何も問題はないように思う。


 いや、でもやはり、同じ学校の誰かに見られるのは……


 クソッ! 俺は、どうすればいいんだ……





 ◇





 結局俺は、タダ券の欲求に負けて翼と映画を見ることを選んだ。

 翼が手に入れた前売り券に対応する映画館が、学校からは比較的遠い都会の映画館だったため、リスクは低いと判断したからである。

 しかしそれでも、同じ学校の生徒に目撃されるという可能性がないワケではない。

 正直、内心ではビクビクしている。



「お待たせ~♪」



 なるべく目立たないよう壁側を向いて待っていると、後ろから能天気そうな声が聞こえてくる。

 大して待ったワケではないが、待っている時間は心臓に悪かったため、少し不機嫌そうな表情を作って振り向く。

 しかしその表情は、翼の姿が目に入った瞬間――、脆くも崩れ去ってしまった。



「よっ♪」


「お、お、おま、それ、どういうことだぁ!?」



 声も顔も、間違いなく翼である。

 しかし、髪は普段の淡く茶に染めたショートヘアとは違い黒髪のロングになっており、服装は黒のブラウスに民族衣装のようなスカートと、完全に女性のものになっていた。

 こんなの、誰がどう見ても美少女にしか見えないぞ……!?



「フフッ♪ 流石クロード、いい反応するね!」



 いやいやいや、こればかりは俺じゃなくても、クラスメートなら男女問わず誰もが驚くハズだ。

 特に男子であれば、驚くどころか心臓を射抜かれる可能性すらある。



「なんで……、その、髪は――」


「ああコレ? コレはウィッグだよ。今日のために用意したんだ♪ ……昔に戻ったみたいだろ?」



 ウィッグ……、つまりはカツラか。

 確かに、昔の翼は黒髪のロングだったが、まさかそれを再現するために買ったのか?



「翼、お前もしかして、昔の姿を再現しようと……?」


「ん? いや、違うよ。なんかクロード、男同士で映画観に行くの嫌そうにしてたからさ~。女の恰好なら喜ぶと思って」


「よ、よ、よ、喜ぶワケねぇだろ! 女装したって、翼の性別が変わるワケじゃねぇだろーが!」


「ほほぅ? そんなこと言ってるわりに、顔は真っ赤だけどな~?」


「っ!」



 動揺して意識していなかったが、確かに俺の顔は物凄く熱くなっていた。

 これで赤面していないとしたら、何かの病気を疑うくらいには熱い。



「ま、役得と思えよ! こんな美少女はべらせられるなんて、普通じゃ経験できないぞ?」



 そう言って翼は、流れるような動きで腕を絡めてくる。



「っ!? っ!? ~~~~~~~~っ!?」



 男である翼には胸なんてないハズなのに、何故か柔らかな感触があるように思える。

 これは幻覚か? 俺は本当におかしくなってしまったのだろうか?



「ああ、一応おっぱいも再現しておいたぞ? その方が雰囲気出るからな!」



 よ、余計なことをするんじゃねぇぇぇぇぇぇっ!!!!!

 本当に幻覚症状が出たと思ったろうが!



「よ~し! じゃ、行こうぜ!」



 翼は俺の腕を抱えたまま、強引に歩き出す。

 このままでは色々とマズイため引き剥がしたかったが、力が抜けてしまい腕でどころか声ですら抵抗できなかった……





 ◇





 映画を見終わった俺達は、相変わらず恋人のように腕を組みながらアチコチ歩き回り、今はクレープ屋の屋台を見つけて列に並んでいる。



「クソ~、どれも美味そうに見えるなぁ……、あっ! そうだ、僕はチョコバナナスペシャルにするから、クロードはこのミックスベリースペシャルにしろよ! それなら二人で味見しあえば両方味わえるだろ!」


「ああ……」



 なんだかとんでもない提案を呑んでしまった気がするが、今の俺の頭は幼児レベルにまで退行しているため生返事を返すことしかできなかった。

 映画館でもずっとこんな状態だったため、残念ながら映画の内容も全然覚えていない。

 折角楽しみにしていた映画だというのに、何故こんなことになってしまったのか……

 映画をタダで観るため誘いに乗ったというのに、これでは結局もう一度自腹で観に行くハメになりそうだ。



「よし! じゃあアッチの広場で――って、クロード! ソース垂れてるぞ!」



 ボーっと歩いていたせいか、クレープのベリーソースが垂れていることに気付かなかった。

 服に付くと面倒だという危機感からか一瞬現実に戻った俺は、ポケットからハンカチを取り出して拭き取ろうとする。

 ――しかしその前に、柔らかくしっとりとした感触が、ハンカチより先にソースを拭き取ってしまった。



「うま!? 何このソース、メチャクチャ美味いぞ!?」


「…………」



 コ、コイツ、まさか、俺の手に付いたソースを舐めとった・・・・・のか!?

 衛生面でどうだとか、公衆の面前でどうだとか色々な言葉が浮かんできたが、そんな些事は手に残った生々しい感触により全て吹き飛んでしまう。



「あれ? おーい、クロード――ってキャッ!?」



 完全停止して俯いてしまった俺の顔を覗き込もうとした翼が、普段の言動からは想像できないほど可愛い悲鳴を上げる。

 どうやら、よそ見した瞬間に通行人にぶつかったらしい。



「おいおい姉ちゃん、コレ、どうしてくれんだよ?」


「ご、ごめんな、さい……」



 翼がぶつかったと思しき男の服には、ベットリとクレープのクリームがこべりついていた。



「おいおい、今どき謝罪で済んだら苦労しないぜぇ? しっかり誠意を見せてくれなきゃなぁ?」


「も、もちろん、クリーニング代は――」


「金! なんでも金で解決しようってか! 今どきの若いヤツは何もわかってねぇなぁ!」


「ひっ!」



 翼は、普段の姿からは想像できないくらいに怯えてしまっている。

 それで思い出した。翼は昔、強面な大人と怒鳴り声が苦手だったことを。


 そして俺は思い出すのとほぼ同時に、翼を背に庇うよう前に出る。



「俺からも謝ります。不注意で服を汚してしまい、申し訳ありませんでした!」


「だから! 謝罪はいいんだよ! 俺は誠意を見せろって言ってんだよ!」


「……では、どうすれば良いでしょうか」


「なに、簡単な話だぜ? 俺としては汚れたなら綺麗にして欲しいってだけだよ。さっき彼氏にしてたみてぇにな!」



 っ!? コイツ……、まさかさっきのを見てて……

 ということはもしかして、ぶつかったのもワザとか!?



「こ、この、変態野郎が……!」



 見た目は完全に美少女だが、翼は男だぞ!

 自分が何を言ってるか――ってそうか! 翼が男だとわかれば、この変態も要求を取り下げるんじゃないか?



「あん? おいおい兄ちゃん、ヒデェこと言ってくれるじゃねぇか。別に、お兄ちゃんが代わりにやってくれても構わないんだぜ?」


「え?」


「え?」



 あれ、どうしよう、コイツ……、もしかしてマジモンの変態か?

 だとすると、翼が男だと知っても要求を取り下げない可能性が高い。

 いや、下手をすれば逆に喜ぶ可能性すらも……!



「おまわりさんこっちです!」



 どうすべきか必死に悩んでいると、俺が答えを出すよりも先に通報してくれた人がいたらしい。

 変態は駆けつけた警察に取り押さえられ、めでたくお縄となった。

 俺達も色々と事情を聞かれはしたが、どうやら通報してくれた人が先程の変態の行動や言動も録画していたらしく、証拠も十分だったためすぐに解放された。


 ……ちなみに、その通行人はユーチューバーだったようで、何かあればすぐにカメラを回す癖があったらしい。

 変態がぶつかってくる前からカメラを回していたことに引っかかりを感じたが、警察の前で動画を公開しないことを誓わされていたので多分問題ないだろう。





「いや~、流石にビビったな」


「うん……」



 解放された俺達は、台無しになってしまったクレープを処理し、代わりに缶ジュースを買って広場のベンチで一息ついている。

 あんなに元気いっぱいだった翼が、今は出会ってすぐの頃のように大人しい。

 口では平気だと言っていたが、やはりどう見てもショックはデカそうだ。



「おい、元気出せよ。まだ時間あるし、パーっと遊ぼうぜ?」


「……ハハ、それ懐かしいね。クロードは昔から、僕が沈んでいるとそうやって遊びに連れてこうとする」



 言われて気づいたが、確かに翼との出会いもこんな感じで俺が遊びに誘ったのがきっかけだった気がする。

 俺は昔、元気のないヤツを見るとこっちの元気まで奪われると思っていたから、そういうヤツを発見すると積極的に声をかけていたのだ。

 しかし翼のヤツ、よくそんなこと覚えているな……



「クロードは昔から変わらないね」


「おい、俺だって多少は変わってるぞ。まあ、翼ほどじゃないがな」



 俺は順当に成長という感じだが、翼はもうメタモルフォーゼってレベルである。



「うん。僕も頑張って変わったんだよ。……いや、変わったつもりで、結局中身は昔のまんまだったけどね」



 確かに、先程の怯えた姿は、昔の翼を彷彿とさせるものだった。

 しかし……



「俺はそうは思わないぞ」


「え?」


「翼は大人になった……と思う。正直、俺はお前に翻弄されてばっかだし、今日だって結局翼にリードされっぱなしだったしな……」



 まあ、男同士なのだからリードもクソもないとは思うのだが、一応今日の翼は女役を演じていたワケだし、俺が男としてしっかりリードするべきだったと思う。



「え~? 何古臭いこと言ってるんだよクロード。今どきなんでもジェンダーフリーなんだし、どっちがリードしても構わないでしょ」



 翼の口からジェンダーフリーという言葉を聞くと、説得力しかない気がする。

 コイツこそ、ジェンダーフリーの化身なのではないだろうか。



「まあ、それは抜きにしても、さっきのクロードはカッコ良かったよ? ……やっぱりクロードは、昔のまま変わってない――ううん、昔よりもっと、カッコ良くなってる」



 そんなことはない――と言い返そうと顔を向けた瞬間……、俺の唇に、翼の唇が重なっていた。



「……ねえ、僕が本当は、身も心も昔と変わっていないって言ったら……、クロードは信じる?」


「っ!? お、おま、それは一体どういう――」


「フフッ♪ なーんて、続きはまたいつかね?」



 そう言って、翼はスキップでもするような軽やかな足取りで立ち去ってしまった。

 翼が、どういうつもりであんなことを言ったかはわからない。


 ただ一つ確実に言えるとすれば、俺の性癖は完璧に歪んでしまったということだけだろう……





 ~おしまい~





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幼い頃一緒に遊んだ子と高校生になって再会。しかし、なんとその子は……という王道であって欲しかった物語 ~俺の性癖の明日はどっちだ?~ 九傷 @Konokizu2

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