第6話 教室

朝4時まで電話していたのでかなり眠い。

寒い廊下側の席。

シオとの約束どおりに、俺はちゃんと学校へ来た。

シオはもちろん来た。


でも、2人とも授業中に寝てしまった。

(なんで?2人揃ってねてるの?

最近仲良くしてたよね?)

(まさか昨日2人でいたとか?)


教室で女子の噂話しが聞こえた。

教室の子達は、最近俺とシオがよく話しをしているのを知っているからだ

それでも、気にしてられないほど眠かった。


「コラ、そこの2人揃って寝てるんじゃない」と女の先生の声に俺達2人は顔を挙げた

すると先生が

「あら?2人そっくりね?親戚かなにか?」と聞かれた

俺はとっさに

「腹違いです」と答えた

先生は気まずそうに授業に戻った


俺たちそんなに似てるのか?

休み時間クラスの女子達が

(親戚?マジ腹違い?本当に似てるよね?)と話しているのが聞こえてきた


俺は休み時間に美咲のクラスへ行って

美咲に聞いてみた


「あのさ、俺とシオちゃんって似てる?」と

「似てるよー、シオ見てるとドキッとする事あったもん、ヨシキファンの後輩の間では有名だよ?まさか?本当に従兄弟とか?」と言われ俺はポカンとした

似ているのか?


自分に似てる子を食べちゃいたい。

なんて、思ってるのか?俺は?

でも、従兄弟や腹違いならシオとの関係を怪しまれずに済むな。

そんな事を考えていた

俺はシオに言った


「なあ、そんなに似てるって言われるならまじで腹違いって事にしない?

それなら兄弟だから怪しまれないだろ?」と

シオは

「ヨシキくんと仲良くしてて、美咲や

ヨシキ推しの子達に逆恨みされなそうだねと」珍しくイタズラに笑った。


俺達は何か聞かれるたびに

(腹違い)

と、答えた。

皆、信じてた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る