いち

ゆゆし

エピローグ  故郷

「あれ、一郎さんじゃない?」


肩で風切る渡世人の様な出で立ち


白髪になっても、人の目を惹く雰囲気を持ち合わせている。


いちは目がギラついている


いちは常に鼻がきく


「金になる話はねぇか」




いち  78歳


「このまま死んでたまるか」


「まだ何も始まっていねえじゃねえか」


いちの執念は、戦後フィリピンから日本に戻ったその日から始まった。

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いち ゆゆし @yuyusi101915

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