期待を背負って /三題噺/テープ/ロープ/ホープ

雨宮 徹

期待を背負って /三題噺/テープ/ロープ/ホープ

 晴れ晴れとした秋の空。山は紅葉で彩られている。まるで、夕焼けのような朱色だ。今日は麓の村で一大イベントが行われている。ロープウェイの開通式だ。もちろんテープカットもある。


 今まで麓の村に訪れる人は少なかった。山は登るのには険しく、せっかくの紅葉も遠くから眺めるしかなかった。当然、宿なんかなかった。


 しかし、それも今日を境に変わるに違いない。ロープウェイの開通によって、村を訪れる人は格段に増えるだろう。そうなれば、村の経済も潤う。このロープウェイは地元民の希望ホープだ。


 ロープウェイはこれからも動き続ける。村民の期待を背負って。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

期待を背負って /三題噺/テープ/ロープ/ホープ 雨宮 徹 @AmemiyaTooru1993

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ