短篇「珍獣ノ縁談」(完)

不可世

一話完結


死を想起するには

生まれる前は死んでいたと思うことが大切だ

つまり0から1になったこれが無から有の誕生、

これを逆説的に

生きた上の死から生に転換することが出来れば

我々は死ぬ度に若返り、

再び死ぬまで何度も生きれる事となる


では、それをどう実現するか

そこで着目したいのがDNAである

知って通りDNAとは、体内にある命の基盤だ

これは人間であれば人間型のDNA、犬であれば犬型DNAと

生物を選り分ける、役目を果たしている。


つまり人間にあるDNAは100年前後で死にいたる構成をしている

しかしウミガメのDNAは500年生きる構成になっている


つまりはウミガメのDNAを人間内に模倣する事に成功すれば、人は500年を生きる命の基盤、DNAを得ることに成功するのだ


しかし、DNAとは遺伝するものであり、人間とウミガメの子供を産まない限り、DNAは類似しない


だが動物と人間での間の、子供が生まれた事例はない

だが犬の毛並みが違う光景のように

雑種という種別の生物は存在する


その原理はDNAが似ているから故に、子供を産めたという事だ、


つまり私たちは、前提として、DNAの基盤が似ていて、かつ長生きする生物を探し、

子供を授かれば、我々は新たな存命を得れるのだ


つまり私たちは、これからあらゆる生命体のDNAを調べ

人間とその生物の子供を産み、新たなる領域への突入を試みることが必要だ


では、子供に長生きして欲しい、そこのあなた。

人間と人間の間のお見合いなど、全て断るべきだ。

動物とお見合いせよ、と促してみてほしい。


それが次の世代の人間を産むだろう

では、良き縁があることを願っている。

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