私の地球とあなたの宇宙

第1話

オラクルカードを１枚そっと引いてみる。引いたのは花の上で寝ている妖精が描かれたカードだった。しかしカードからは何も感じない。説明書を読んでもしっくりこない。今の私は何も受け取れない。

とにかく心を落ち着かせたくて瞑想やグラウンディングもしてみたけど、心がそわそわ何も集中できない。

軸がブレブレだ…もうさっさと寝るしかない。

親戚の妊娠報告。それから頭がクラクラしていた。

「おめでとう！名前は私が考えてあげるね！」と祝福と冗談を言ってみたけれど、私の心は冷たくなっていた。

祝福の気持ちに嘘はない。嘘はないけど、自分は暗闇に堕ちていく…。

あー、どうして私は。なんで私は…。

涙がこぼれる。今まで何度も経験したけれどやっぱり…つらい。

親戚たちは私が妊活中なのを知っている。今回の妊娠報告も私の事を気遣ってくれていた。

妊婦となった親戚のお腹に口をあてて、私のお腹にもお友達連れてきて〜！！と明るく言った。

祝福の気持ちも冷たい気持ちも全部オッケー。冷たくても堕ちてても大丈夫大丈夫。

ふーっとため息がでる。今日はビールでも飲もう。どうせ妊娠してないからアルコール飲めるもんね！と強引に開き直る。

今回は結構早く立ち直れそうだな…と思う。

スピリチュアルに興味を持ち出して落ち込む時間が短くなった気がする。もちろん場合によるけれど。

そういえばさっき引いたカード、お腹の中の赤ちゃんみたいだな…。すぐさま開けかけた缶ビールを冷蔵庫に片付けた。我ながら単純だな〜っと、心がときめいていた。