第3話 スケベはタブーだった

 わたしのこの新しい身体はそも――。



 この異世界で不運にも、馬車にはねられ、打ちどころ悪くして死んだメイベルという子のものだったと聞いていた。


 メイベルの魂が天界に昇ったのち、残された肉体に、神によってわたしの魂を宿らせ、同時に蘇らせたのだった。


 オーリィという少年は、わたしをどうやらメイベルだと思って……。


 わたしは気を取り直してしばし、あちこち身辺を調べ回ってみた。

 近所の人からもそれとなく話を聞くなどもした。



 ──や、やはり……オーリィは血の繋がった実の弟だった。


 うわあああん! あんなことや、こんなこととかスケベなあらゆることが出来ないなんて!

 近親相姦になってしまうじゃないっ!

 わたしが妊娠だなんてことになったら、劣勢遺伝子を持った子が生まる可能性が……。

 いくら異世界だからといっても、やはりその辺はタブーだろう……。


 でも、そういうのって、あそこの具合の相性がかなり良いとか聞いたことが……。

 け、けけ形状的に合致するからとかだろうか? ゴキュ……。


 てか、わたしは嫌じゃないけど、問題はオーリィのほうで──そんなの……血の繋がったお姉ちゃんなんか嫌がっちゃうでしょ! あたりまえだけど、誰しも嫌がるわよ……。



 まぁ? 一緒に湯浴みして、身体洗い合っちゃうくらいは……。


「ほら、ここも、こうそおっといて、ちゃんときれいに洗わなきゃだめよ」


「あああっ、お姉ちゃん、くすぐったいよ! ひっ、くひっ」


 くすぐったいだけかしら? うふふ。

 腰をヘコヘコ動かしちゃって♡

 明らかにオーリィは、わたしの指が送り込む快感に身をゆだねていた。


「こうしてね、デリケートな部位だからやさしくゆっくりゆっくり……ていねいに、隅々まで。汚れがたまりやすいところも洗わないとね」

 


 

 あと、一緒に抱き合って寝るくらいなら、別に良いんじゃない?

 日本じゃないんだからキスの習慣だってあるだろう。


 ──初めてのキスだった!


 キスってこんなにもいらやしいものだったのか! と驚いた。


 舌と舌をクチュクチュと絡ませると、次第にものすごいコーフンに陥ってゆく♡♡

 たまらん。癖になる!♡


 でも、それ以上は流石にマズいけど……もっと色んなところにも舌を這わせるとかは……あ、あんなところ……とかは。

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