あとがき

 私は作品のタグに『妖神(マガカミ)』というタグを入れています。

 妖神(ようしん)でも、妖神(ようじん)でもなく、妖神(マガカミ)としていたのは、江戸時代後期の国学者・平田篤胤ひらたあつたねの『古史伝』にある災いや不吉な出来事をもたらす妖神マガカミを意識していたから。

 私の創作したキャラクターは、一部を除いて現代を舞台にした人々。そんな人達が、怪異に遭遇したり《力》を行使する。

 そんな伝奇作品で、同じ世界観として書いています。同じ世界なので、クロスオーバーをすることもできる。

 『妖神(マガカミ)』というのは、いわば作品の総合タイトルのようなものなのですが、なぜこの世界に怪異があるのかを、まとめ役になるのが今回のお話。

 そう言う意味では、第一話となるお話なのですが、今までずっと後回しにしていました。

 それは、『妖神(マガカミ)』という存在を知っていながら、それをテーマとするお話を思いつかなかったから。

 それと決まった主人公を持たない、このシリーズの第一話を書くにあたり、二人称小説で書いてみたいと思っていたから。

 小説には、一人称、三人称とありますが、特殊なものとして二人称小説というものがあります。

 これは、主人公が読者になるという不思議な書き方。

 私は、その書き方に以前から一度、この形式で書いてみたいと思っていましたが、実力不足で上手くいかない。

 そういう意味では、この小説は二人称モドキと言えます。

 何はともあれ、以前から形にしてみたい『妖神(マガカミ)』という存在に触れた作品を書くことができて良かったです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

妖神(マガカミ) kou @ms06fz0080

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ