第20話決着

ー前回のあらすじー

ワイバーンとの戦闘により窮地に立たされていたレオ達一行だったが、レオとアレクのスキルの覚醒により、なんとか窮地を脱出することができた。

一方その頃、朝貝栄一は道に迷っていた......。

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(side.アレク)


「勝てるわよ!この戦い!」


痛みに悶えるワイバーンを一方的に斬りまくるレオの様子を見てエマが鼓舞する。

しかし、斬り裂くことができているのは薄い表皮だけだ。

致命傷にはほど遠く、これでは決定打にかける。


(なんとか致命傷を与えられないだろうか.....っそうだ!)


「レオ!ワイバーンを上から斬って!」


「っ!わかった!」


アレクの指示通り、レオが助走をつけ、高く飛び上がったところで.....


「今!<付与>!」


レオに重りを付与する。


「ギュオオオオオオ!!!!!!」


重りがなくなったワイバーンは急いで迎撃しようとするが、時すでに遅し。


「うおおおおおおお!!!」


重りを付与されたことで加速したレオがそのままワイバーンの首を斬り裂いた。


「ギュガッッ」


首を斬り裂かれたワイバーンは短い断末魔を上げ、息絶えた。


「か.....勝った......!」


アレクはワイバーンに勝つことができた安堵感からかそのまま気絶してしまった。



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(side.???)

とある森にて


「チッ!まさか覚醒しちまうとは!!」


暗い森の中を一人の魔族が走っていた。

彼の名前は<支配のブレイン>。

ヴォングラスからの命令で、今回レオ達にワイバーンをぶつけた張本人である。


(それにしても、勇者の末裔が生きてるなんて聞いてねぇぞ!)


勇者の末裔が生きていることは始末するゴブリンが栄一によって殺されてしまったため魔王軍には伝わっていない。

あの場でレオ達が弱ったところを仕留めるという選択肢はあったが、流石にリスクが高すぎたのでやめておいた。


(まずはヴォングラス様に報告しねぇと!)


幸いこの先の高原にもう一匹ワイバーンを駐機していたので逃走は可能だろう。

そう思いながら高原に着いて絶句する。


ワイバーンがバラバラにされていたのだ。


(い、一体だれがこんなことを......!?)


ブレインが恐怖で震えていると突然後ろから声がかかる。


「おやぁ?君のペットだったのかな?だめじゃないか、ちゃんとしつけないと。」


バッと後ろを向くと、そこには黒ずくめの男が立っていた。











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*あとがき*

読んでくださりありがとうございます!

「面白いッ!」「主人公やっときた!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!

柔麺って案外お腹に溜まりませんか?

設定16ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブレインのスキルは<調伏>。弱っている相手を支配することができる能力です。

しかし、ブレイン自体そこまで強くないのでいつもヴォングラスさんにボコボコにしてもらった魔物をもらっています。

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