第一章 冒険者ギルド

第6話初めての悪役ムーブ

ー前回のあらすじー

元気いっぱいの中二病、朝貝栄一は拠点や服を作り終えスローライフを満喫していったが、自分の目的が最強の悪役になることだったのを思い出し、渋々異世界へ進撃するのだった。

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(side.???)

栄一が渋々街の方へ歩き始めた頃....


「ハア、ハア、ハア、ハア、......。」


「レオっ、私もう走れないよ....。」


「諦めないで!きっと街に行けばどうにかなるはず!」


二人の男女が森の中を走っていた。


「おいおい、どこに行くんだよぉ!」


「クソッ!」


否、いた。


(なんでこんなことにっ!)


レオと呼ばれた少年は数時間前のことを思い出す。


きれいな村だった。

都会のような派手さはないが、村の人はとても親切で、家族は自分を愛してくれていた。自分もそんな皆が大好きだった。


そんな平和な村に突然魔物が襲って来るなんて誰が思うだろう。

村の大人たちはすぐに殺され、他の子供達はたちまち食べられてしまった。


(なんとかサラだけでも守らないとッ!)


サラとは幼馴染だ。

小さい頃から一緒にいて、今では兄妹のような関係になっている。


(街に着けばきっと冒険者たちがたすけてくれるはずっ!)


そう思いながら走っていると、眼下に街の光が見えてきた。


「やった!あと少しで助かるよ!」


「ほ、ほんとだぁ、よかっ.....」


サラとレオが安心した瞬間....


「ナァに安心してんだよぉおおお!」

「キャッ!」


ゴブリンのこん棒がサラの足に直撃する!


「サラッ!」


「ウグううう....。」


レオがゴブリンに殴られた足を確認すると、青く腫れ上がっていた。


(これじゃもう走れない.....。どうしよう!)


「もうメンドクセぇし、さっさと死んでもらおっか....なっ!」


ゴブリンがそのまま棍棒をサラの頭に振り下ろす。


「やめろおおおおお!!!!」


レオは殺される幼馴染の姿を見ないよう目を瞑る。


しかし、いつまで経っても音は聞こえてこない。

レオが不思議に思い、恐る恐る目を開けると....



そこにはゴブリンの棍棒を止めている黒ずくめの男の姿があった。




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(side.朝貝)


(間に合ったか。)


いやぁ~!びっくりしたね!

なんか迷子になってたら子供が殺されそうになってるんだもん!

身体能力はあれでも、心はピュアな日本人だから流石に目の前で人が死ぬのはきついっすよ!


「て、てめぇ何もんだ!」


「君程度にいちいち名乗ってられないよ。」


なんか気持ち悪いゴブリン?が問いかけてきたのでキザったらしく答えた。


あれっ、これは悪役ムーブしちゃっているのでは!

ついに来ちゃいましたか!異世界初悪役ムーブ!











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*あとがき*

読んでくださりありがとうございます!

「面白いッ!」「主人公変人!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!

設定3ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

かつての勇者パーティーの面子は、勇者、剣聖、聖女、魔法使い、賢者です。

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