(8)

 朝食が終ると、女騎士に連れられえて王様と王妃様と御目通り。

 と言っても、玉座の間じゃなくて、王様御夫婦の私室だったけど……。

 無言……。

 無言……。

 無言……。

 このまま、何も言わないまま、昼食の時間になるんじゃないかってぐらいの長い無言……。

「て……手違いが有ったようだな……」

 ようやく、王様の口が開く。

「申し訳ありません」

「幸か不幸か……髪と目の色は、わたくしと同じです……。わたくしに似たという事にして下さい」

 銀髪に琥珀色の目の王妃様は、そう言った。

「は……はい、その予定です」

「と……ところで、今更だが……」

 王様の声は、疲れが溜りきってるような感じだった。

「やはり、無理が無いか? この計画?」

「隣国の王子との見合いは、明日です。今から計画を変えるには遅過ぎます」

「やはり、急病か何かと言う事にして……」

「ですが……」

「見るに耐えん田舎芝居が始まる事になりそうだな……。もう全てが遅いが……」

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