短編「不死ノ科学」(完)

不可世

一話完結

時間的概略を知るには

まず死について知る必要があるだろう。

そもそも時間的に総括されるのが命であり。

それを担うのが死である。


この関係性を考慮した上で

死とは生に準じる時間的制約であり

生によって誘発するタイムリミットとなる。


この生きてから死ぬまでの確約された時間は

一日単位では測れない

過去から習い、百年単位であれば、推測できるが


その時間配分と確実性は個人に置いては

意味を持たない

つまるところ有機配列出来ない

超自然的な現象となる


だが無という空間から

想像されるエネルギー事態は

観測することが出来る

例えばパソコン上で一文字打つと

ナノペタバイトの電磁膨張が起こる


この膨張とは空間上にも存在している

人が生まれる際

空間も生まれるのだ


この空間とは重力密度の事となる

かつて人がいない時代に氷河期があったという

それは重力密度が生命の増長に耐えれなかったからである


生命が生まれる事で

空間は生まれ

空間が増えることで

地球に重力がかかる

重力がかかれば地表が圧迫され

火山が噴火し

氷河期がくる


これがこの地球のサイクルである


つまり死とは重力の緩和のために起こる

地球の保護策であり

死をもって世界は生き

死をもって人類は存続できる


ここから推察出来る事は

地球にかかる重力を緩和すること

つまり生命の削減である

言えば生命体を殺し

地球にかかる重力をコントロールし

寿命を増やすという事だ


これが不死をも可能にする

ただ一つの答えである。

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