敬愛されし者はMっけが有る。～異世界に転生した現代マッドサイエンティスト、かわいすぎる王子に寵愛される～

第1話~異世界転生した現代のマッドサイエンティスト、森の領主の息子になる~

目（め）が覚（さ）めると何故（なぜ）か視界（しかい）には見知（みし）らぬ天井（てんじょう）と、そして何（なに）やら見知（みし）らぬ男性（だんせい）と女性（じょせい）が居（い）た。

彼（かれ）らは何者（なにもの）なのだろうか…そう思（おも）っていた時（とき）、自身（じしん）のカラダが見覚（みおぼ）えのない場所（ばしょ）と視界（しかい）が狭（せま）いことに気（き）づく。

それは何（なん）と外人（がいじん）のような見（み）た目（め）…だが黒髪（くろかみ）だ、目（め）の色（いろ）は赤（あか）い、そして何（なに）より赤（あか）ん坊（ぼう）だということ…

『まさか！これって転生?!』そう心（こころ）の中（なか）で思（おも）っていると近（ちか）くに男性（だんせい）と女性（じょせい）が近寄（ちかよ）ってきて何（なに）かを喋（しゃべ）っている。

聞（き）き取（と）りずらいが現代（げんだい）の言葉（ことば）では無（な）い。

ということは異世界なのだろう…ありえん

とりあえず現代人だった時（とき）の記憶（きおく）があるのも、おかしな話（はなし）だ。

だが、自分（じぶん）が現代（げんだい）で過労死（かろうし）したことは覚えている。

働（はたら）きすぎたのだ…

いわゆる仕事（しごと）が恋人（こいびと）だった自分（じぶん）の末路（まつろ）さ。

とにかく理解（りかい）しようと頭（あたま）の中（なか）で状況（じょうきょう）を整理（せいり）していこう！！

まずは、この世界にどうやって転生（てんせい）したか

それこそ不可思議（ふかしぎ）なものだろう…

ありとあらゆる分子（ぶんし）の質量（しつりょう）をもってしても難（むずか）しいといえる…なら神様（かみさま）が現代（げんだい）から転生（てんせい）の道（みち）を導（みちび）いてくれたという事（こと）になる。

これから先（さき）、自身（じしん）の事（こと）を知（し）って行（い）こうと思（お）う。

付（つ）き合（あ）ってもらうぞ！異世界人！！

『さてと…この家（いえ）のこと自分（じぶん）は何（な）にも知（し）らないや…だけど多分（たぶん）きっと調（しら）べれば何（なに）か分（わ）かるはず！とにかく数年間は調（しら）べてみよう！』

そうして数年（すうねん）に渡（わた）るスバルの自分探しの時間（じかん）が始（はじ）まる！！

-転調（てんちょう）-

場面（ばめん）は変（か）わり、赤（あか）ん坊（ぼう）から少（す）し時間（じかん）が経（た）ったころ…

歩（ある）けるようになった俺（おれ）は赤（あか）ん坊（ぼう）の頃（ころ）に見（み）た男性（だんせい）と女性（じょせい）、そして若（わか）い女性（じょせい）とダイニングに並（なら）んで座（すわ）り食事（しょくじ）をしていた。

隣（となり）には母（はは）と姉（あね）、向（む）かいには父（ちち）が座（すわ）っていた。

「さて、スバルよ、君（きみ）は生（う）まれて数日（すいにち）でハイハイも、歩（ある）く事（こと）も、出来（でき）るようになったとか。君（きみ）は天才（てんさい）だね～」と父（ちち）が笑（わら）ったのだ。

「そうですね～かなり天才（てんさい）ですわね！わたくし達の可愛（かわい）い息子（むすこ）。」と母（はは）が笑（わら）う。

「やっぱり私（わたし）に似（に）て天才（てんさい）なのね！お姉（ねぇ）ちゃん、すごい嬉（うれ）しいわ～」と俺（おれ）の頬（ほほ）を、ぷにっと触（さわ）りながら笑（わら）う姉（あね）。

『彼（かれ）らが俺（おれ）の家族（かぞく）？めちゃくちゃ優（やさ）しそう…生（う）まれ変（か）わってみて不安（ふあん）だったが大丈夫（だいじょうぶ）そうだな』と心（こころ）の中（なか）で思（おも）った。