第7話

 彼が、しんだらしい。

 らしいということしか、頭に入ってこない。彼のことを覚えていないので。どうしようもなかった。


 そして、任務的にも。たぶんやばいことが。


 それどころじゃなかった。


 彼が。しんだ。それだけで、留めていたものがあふれてしまった。

 動けない。身体が。心のダメージを引き継いでいる。


 ラップトップを開いて。眺める。彼を探してという、文言。もう。彼はいないのに。眺めていた。もう、どうしようもない。

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