第3話 どう書けば良いのか?

ユウキ「今回は小説とは、どう書けば良いのかを紹介だ!」

アリス「お願いします」

ユウキ「今回はさっさと、結論から言うぞ!」


起承転結で書くべし!


アリス「なんか当たり前の事が出て来ましたね」

ユウキ「当たり前だろ? でもその当たり前が出来ないから、難しんだ」

アリス「私は起承転結に拘らず、なんなら、起承転転結でも良いと聞きましたが」

ユウキ「正直それは慣れた人向けだな。初心者が手を出すには危険過ぎる」


アリス「ぶちゃけましたね。失敗談がありそうです」

ユウキ「まあな。話は変わるが、姉さん。起承転結って分かるか?」

アリス「当たり前です! 起は成り立ちで……」

ユウキ「はいストップ。そもそも成り立ちってなんだ?」


アリス「え? ことの始まりで……」

ユウキ「ことってなんだ? 具体的に何が始まるんだ?」

アリス「何故急に質問攻めなのですか?」

ユウキ「姉さんが起承転結の、起すら定義できていないからだ」


アリス「定義って、いわゆる絶対に変えられな法則ですよね?」

ユウキ「そうだ。言葉と言うものは、定義を持ってこそ、意味を成す」

アリス「貴方、それ読んだばかりの本を、語りたかっただけでしょ!」

ユウキ「バレたか。だが大事なんだ。どう書くべきは、起承転結の定義次第だ」


アリス「ええっと……。意味が分かりません……」

ユウキ「例えば恋愛小説と、推理小説じゃ、同じ転でも意味が違ってくるだろ?」

アリス「確かに。推理小説はどんでん返し、恋愛小説は最大の障壁ですね」

ユウキ「同じジャンルでも、人によって定義は違う。だから難しいんだ」


アリス「なるほど。基礎が大事でも、実際基礎がなにであるか、分かっていない状態ですね」

ユウキ「定義は自分で考えた方が良いが、まあ難しいだろ」

アリス「私には全然思いつきません!」


ユウキ「だから型と言うか、俺が用意した定義を、紹介する。参考にしてみてくれ」


起 主人公の生活が一変する(普通じゃない事が起きる)直前と直後を書く場所

承 変化した非日常で奮闘(どうしようもない事を解決しようと)する主人公

転 最大のピンチとの直面と、それを脱却する

結 起との対比。事件を通して変わった日常を書く


ユウキ「意識し過ぎるものじゃないが、まあこんな感じで決めれば良い」

アリス「なるほど。こうやって、先にどう書くか考えるのですか」

ユウキ「もう1つ大事な事がある。起承転結の中にも、起承転結がある!」

アリス「ええっと、解説どうぞ……」


ユウキ「起の中にも、成り立ちがあり、それが引くりかえる事がある!」

アリス「ふむ。大枠の起承転結と、小粒の起承転結と言った所でしょうか」

ユウキ「更に言えば、ネット小説と書籍小説は決定的に違う事がある!」

アリス「なんですかそれは?」


ユウキ「ネット小説には、じっくり解説している暇がないんだ!」

アリス「ふむ。確かにそうですね。ダレたら、読者が消えてしまいます」

ユウキ「逆に書籍は展開が早すぎると、良くない。何せ切り所が分からないからな」

アリス「同じ小説を書くでも、結構違うのですね」


ユウキ「新人賞と、ネット投稿。両方試したら分かるけど、全然違う!」

アリス「流石、万年一次落ちは違いますね」

ユウキ「ここに来た人はネット小説を書きたいだろうから、こっちの解説をするぞ」

アリス「解説って何を?」


ユウキ「ネット小説は話数制だ。だから1話1話で中断できるメリットがある」

アリス「はい。章ごとに一気見とかも、私はしています」

ユウキ「逆に言えば、たった1話で見限られるリスクも背負っているんだ」

アリス「怖い事言わないで下さい。事実ですけど」


ユウキ「だから1話にも、起承転結必要だ。転で終わらせるのは、おすすめしない」

アリス「なんでですか? 続きが気になる方が、良いのでは?」

ユウキ「本で読むなら良いけど、いつ投稿されるか分からないネット小説でそれやると、イラッが強くなる」


アリス「でも1話ごとの起承転結と言われても……」

ユウキ「安心しろ。これも定義を用意した。まずはこれに沿ってみてくれ」


起 現在の状況説明と、誰の視点かを紹介

承 新たな情報が出てくる。或いは戦いが始まる箇所

転 既存の情報が勘違いだった。または危機からの逆転

結 情報が整理(間違って伝わらないようにする)される場所


ユウキ「こんな風に、定義1つでどう書くか明確になる」

アリス「ちなみに定義ってどうやって、考え着くのですか?」

ユウキ「慣れだ。正直言って意識して、考える。近道はねぇ」

アリス「結構厳しい世界なのですね……」


ユウキ「次回は書く事に詰まった時、どうするかを紹介だ!」

アリス「いざ書いて途中まで良かったけどで、立ちはだかる壁ですね」


ユウキ「それじゃあ、みんな! 次回もよろしく!」

アリス「お願いします」

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