宇宙ラブコメ。俺は女性に好かれる。

夕日ゆうや

宇宙DNA

「知っている? 宇宙人って一般人の振りをして紛れ込んでいるらしいよ!」

 クラスメイトの一人がケラケラと笑いながら、叫ぶ。

 それを聞いた俺はビクッと身体を震わせる。

宇宙そらどうしたの?」

 恵利えりが俺の異変に気がつき、訊ねてくる。

「いやなんでもない」

「ソラ、何かあったら言ってね。相談に乗るよ。恋愛でも、エッチなことも」

 聖良せいらがそう言い微笑を浮かべる。

「いや、本当になんでもないんだ」

 俺は実は宇宙人だ。

 そして人間のDNAは一番距離の遠いDNAを求める。

 だから、必然的に宇宙人のDNAを欲する。

 でもそれが悪いことではない。

 俺はそのために異性にモテる。

 それは悪いことではないのだが……。

 恵利と聖良のバチバチとした視線のぶつかり合いは不安を呼ぶ。

「あんた、いつもエッチな話に持っていこうとするね。下品だわ」

「そういうあなたも、いつもソラの話ばかり。自分のことは話せないのかな? あ。そっか。恥ずかしいんだものね」

 と言った様子で争ってばかりいるのだ。


 一夫多妻制な宇宙人の俺からしてみれば不毛な争いである。

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宇宙ラブコメ。俺は女性に好かれる。 夕日ゆうや @PT03wing

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