昨日は夢を見なかった

夢月みつき

本文「昨日は夢を見なかった」

昨日は夢を見なかった、いつもは毎日夢を見ているのに。

たまには、そんな日があっても、いいかもしれないと出かける準備をして家を出た。


私が図書館に行こうと、しばらく銀杏いちょう並木の道を歩いていると

道の向こうから、紫色の大きな兎が、ぽよんぽよんと弾みながら飛んで来た。

「ん…?これは本当に現実なのかな」


私は、それを確かめようと自分の頬をつねってみた。

痛い、多分これは現実なのだろう、でも、何かがおかしい。

大きな兎を見送り、私は歩き続ける。


すると、空に雲ではなくタワシが浮いていた。

私は目をこすり、もう一度よく見てみる。

しかし、その物体はやっぱり、どう見てもタワシだった。



「うわぁ…いよいよ、私の頭が変になったのか…」

そう思い悩んでいると、私の横を食い倒れ人形と二宮金次郎の銅像が駆け抜けて行った。


「もう、病院に行こう。」



そう決意をして、近くの総合病院に向かった。

私が病院の自動ドアを通ると、病院の受付に、ハチ公の像達がひしめき合っていた…

そこを必死に抜けて、待合室で待ち、順番が来た。

診察室に入り、椅子に腰かけるとそこには、でかいまりもが座っていて頭から丸呑みされた。



◇+◇+◇


遠くの方から、目覚ましの音が聴こえる。

私は、布団の中でハッと目が覚めた。

これまでの出来事は、全て夢だったらしい。私は、安堵して息を吐く。



「良かった…今日も夢をみたんだ、良かった夢で」

昨日は夢を見なかった、でも、今日は悪夢を見た。



<終わり>


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後までお読み頂いてありがとうございます。

何だか、良くわからないお話ですみません…(;^_^A


鳥さま、参加させて頂いてありがとうございます。


鳥尾巻さまの自主企画参加中です。

https://kakuyomu.jp/user_events/16817330665928634796


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