人の事、何だと思ってるのよ! 私はレンタルで借りれる彼女じゃないわ!

神石水亞宮類

第1話 人の事、何だと思ってるのよ! 私はレンタルで借りれる彼女じゃないわ!




私の彼氏は、最近なんか怪しい会社を立ち上げた!

“レンタル彼女。”

まさかだけど!? 私がレンタルされる訳?

彼氏にそんなのは嫌だとはっきり言うと、、、!



『“時給5000円出すよ!”』

『えぇ!? 5000円? 1時間でそんなにくれるの?』

『勿論! いいバイトだと思わない?』

『まあ、変な事させないならいいバイトだけど。』

『“当たり前だろう! 彼女にそんな危ない事させる訳ないじゃん!”』

『・・・じゃあ、嫌だったら直ぐに辞めるけど、それでいい?』

『お願いできるの? 頼むよ!』

『仕方ないわねぇ~』



ここに来る、男性会員の人は? やはりモテなさそうな男性ばかり!

会員なので、月々3万円払うらしいわ!

確かに、ぼろ儲けの仕事よね。

その代わり得点で、レンタルする彼女には“一つだけ好きな事をお願い

できるシステムがあるらしいの。”

以前、私を指名した男性は、、、?

私に、“手料理を作ってほしい”と言われ、彼の好き物を作ってあげたわ。

彼の好きな物は、【オムライス】だったの!

よくお母さんに作ってもらったって! 凄く喜んでくれたのよ。

こんな事ぐらいなら、タダでもしてあげてもいいのに、、、。

だって! 食材も彼持ち、彼の家の台所でエプロンを付けて料理するだけだし、

普通に彼氏だったら? お金なんて取らないのにな、とか考えちゃった!

ほとんど遊びみたいなこんなデートで、時給が5000円なんて最高だわ!

私は彼氏の彼女で良かった。




『“お前さ、結構! 人気あるんだよなぁ~”』

『えぇ!?』

『“うちの会員にだよ! 指名数が一番多いって事!”』

『・・・えぇ!? 私が?』

『“そう、俺の自慢の彼女で誇らしいわ!”』

『バーカ! 何ってんのよ!』

『売り上げも上がってるし、会社も順調だし!』

『良かったね。』

『“全部! お前のおかげだよ。』

『嬉しい事、言うじゃない!』 




最初の頃は、売り上げもよく順調だった!

でも? だんだんと売り上げが落ちていく。

そうすると? レンタルに来る男性の質も落ちていったの。




『“胸は何カップ?”』

『えぇ!?』

『彼氏居るの? オレみたいな男はどう思う?』

『まだ出会って直ぐだし、わかんなーい!』

『“そんなに若い訳でもないのに、何ぶりっ子してんの!”』

『はぁ!?』

『“ただのオバちゃんでしょ!”』

『アンタね!』

『“会社に通報しちゃうよ! いいの?”』

『いいわよ! 私の彼氏がこの会社の社長だから、好きにしなさいよ!』

『えぇ!?』

『お前、キモイんだよ!』

『・・・・・・』




・・・数分後、私の携帯に彼から電話がかかってきた。




【プルルルル プルルルル プルルルル】



『麗央か? 取りあえず、会社に戻ってこい!』

『“ごめん、ムカついて、つい言いたい事言っちゃった!”』

『あぁ、それはそれでいい! 早く帰ってこい!』

『・・・ううん、』



私は私をレンタルした男性を置いて会社に戻った。

そうすると、、、?



『“ああいう奴とは、今後! デートしなくていいから!”』

『えぇ!?』

『アイツ、“苦情”とか言って、お前の事! オバちゃんで若い女の子

じゃないとか? オレの言う事を聞かないとか? 訳の分からん事ばっか

言いやがって! 俺から断ってやったよ!』

『“ありがとう!”』

『でもさ、このままいったら? 会社が倒産するよ! これからどうすっかな?

まあ、少し変えてみてもいいかもな!』

『・・・例えば?』

『“コスプレとか?”』

『嫌よ!』

『“ドライブデートとか?”』

『“ギリギリセーフかな?”』

『まあ、考える余地はあるよな。』

『そうね。』




・・・彼は楽天家なのか?

かなり会社の状況が厳しくなっているのに、まだ何か取り入れれば?

会社が持ち直すと信じてるらしい。

私も一応! 彼に従うしかない!

“こんな彼氏でも、私にとっては大事な彼氏なんだもん!”

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人の事、何だと思ってるのよ! 私はレンタルで借りれる彼女じゃないわ! 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

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