第43話 恋物語

サヤ「明日が楽しみだ~…まったしたお茶会にしようっと。」




レド「ルナとのお茶会は初めてか。二人の関係も良好そうだし、一安心だな。」




二人が寝室に向かい歩いていると…




「陛下、お話がございます。」




振り向くとそこには…




レド「ゴドリック殿、何か用か?」




ゴドリック「はい、この機会にお話したいことがございまして…」




ゴドリックはこの国の宰相で、色々と厳しいが国のことを思う立派な宰相である。




三人はレドの部屋で話すことになった。




座ると、ゴドリックはすぐに話し始める。




ゴドリック「単刀直入に申し上げます。お二人の御子様についてです。」




サヤ・レド「!?」




二人はかなり驚く。




レド「と…突然だな。何故だ?」




ゴドリック「後継者を望む声が多いのです。私がそう思っているということもございますが…民は御子様を待っております。」




サヤ「しかし…私たちは即位してあまり時間がたっていません。まだ信用が無いのに子供を望むのは少しおかしいというか…」




うーんとゴドリックは考え込んだ後口を開いた。




ゴドリック「お二人の生い立ちと言いますか…苦難を乗り越えて結ばれたということを民は知っているのです。」




レド「…なぜ知っているんだ?」




ゴドリック「それが…これでございます。」




すると一冊の本を取り出し、二人に渡した。




その本を読んでみると…




サヤ「これは少し手を加えた実話で…内容は…王太子と侯爵家の娘の恋物語!?」




レド「これはまずいな。俺たちのことが漏れている…誰が書いたのか検討はついているのか?」




ゴドリック「まだ特定はできておりません。しかしここまで知っているということは、貴族であることは確かでしょう…」




皆で頭を抱える。




しかもこれが世に出回っていると来た。




とんでもない事態である。




サヤ「私たちのことをよく知っている方…に絞られますね。」




レド「学園で同じだった貴族たち…数が多いな。」




ゴドリック「そうでございます。数が多すぎるのです。それ故、特定ができていない…」




誰が書いたのか?どうしてなのか?色々な疑問が浮かぶ。




書いた者を特定することはできるのか…

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