さらに面倒な事になった。


騎士が国に逃げ帰った。まぁ厄介事に巻き込まれたく無いのかな。


「それにしてもよく生きていてくれたな…」

「逆にあれくらいで死ぬ訳ないだろ?」

「確かにな…わが息子よ…ちなみにレベルはいくつになったんだ?」

「えっと…最近隣国のギルドで測ったので96738。」

「……さすが我が息子…と言うよりこの血様々だな…」

「親父のレベルは?」

「1279359。」

「……そちらのお嬢さん方は?ああ言いたくないなら言わなくていいぞ?」

「ボクは32……」

「私が41で…」

「私がおかしいのだろうか?63…」

「まぁその年齢からだと他の血ではそれくらいだろうな…」

「俺らがおかしいだけ?」

「規格外なだけだ!」

「まぁこの国でも俺より高いレベルはいないな。」

「だろうな…」

「それにしてもかなりお前も大きくなったな…」

「あれから13年立ってるからな~」

「13年もあればこんなに大きくなるか!ハハッ!」

「それにしてもどれだけ強くなったか見てみたいな…」

「やる?」

「ここら一体更地になるからな…」

「じゃあ別の空間でやれば良いじゃん。」

「確 か に 。」


いきなり空間が変わった。


「えっちょ。」

「おお~すげぇ。」

「俺の息子だ。いつかは出来るようになるさ。」

「とりあえず魔力を固めた棒で良いか。」


親父が片手剣サイズの魔力の棒を渡す。


「硬ったw」

「まぁ魔力の塊だからな。」


親父もおんなじ物を持った。


「じゃやるか。」

「私らを巻き込まないでくれます!?」

「大丈夫だ!そこから先に行かなければ外傷は無いから!」


そうして模擬戦が始まった。


「じゃ…軽く行くぞ〜」


目線の先にいた親父が消えた。


俺は裏に向けて全力で棒で殴る。

読み通りに裏から来ていた。

が…


「背中がガラ空きだぞ!」

「!?」


残像だと!?


バク転でギリ回避する。隙は一切見えない。


次の瞬間。

親父が増えた。

いや…よく見たら全て残像だ。


「流石親父…まだまだ遠いなぁ…」


がやられっぱなしも性に合わん。


俺も残像を増やす。が全然数が足りん。

1対6くらいの差がある。

おかしいな600人くらい増やしたのに全然足りん。


辺りでお互いの獲物がぶつかる音が繋がって聞こえる。


が数の暴力。

みるみる押されていく。


まぁ結果は目に見えて俺の負けだ。


「だーっ!親父バカ強え…」

「お前もその年にしては強いぞ。」

「親父ナニモンだよ…」

「俺か?俺は武神だぞ?」

「うわ人間辞めちゃってるぅw」

「そういうお前も殆ど人から外れつつあるだろw」

「確かにw」


「「アッハッハッハ!」」


親子揃って大爆笑。

ただし観客席はやべえことに。


「……ええ…まじかよ…お前武神の息子かよ…そりゃ強えわ…」

「武神?神様???」

「」泡吹いてる



あっちはあっちで大変な事になっていた。


「リーダー…ボクらのパーティに武神の息子がいた事になるんだよね?」

「やめろ。気づいても言うな。」


空間が元通りに戻った。


「親父風呂どこか分からない?」

「戦い終わった後に風呂に入るのも俺と同じだなぁ…」

「まぁ親子だし。」

「だな…」

「よかったらお嬢さんらも入るか?」

「いいえ…遠慮しときます…」

「遠慮は要らんよ!」

「じゃあお言葉に甘えて入る?」

「カナ…らしいか…なんかもう疲れたしそうさせてもらおうか…」


そうして使用人が人数分のタオルやら何やらを持って来た。


「それにしてもこの国だいぶ変わったな…」

「確かに13年でだいぶ変わったなぁ…まぁよく分からん!」

「だと思った!」

「にしても親父一体なんで俺ははぐれたんだろうな…」

「元嫁がお前のことを山に捨ててしまったからな…」

「ああ勿論そいつは今は地獄でよろしくやってるよ。」

「わぁ…思想も殆ど変わってない。」

「そうか?」

「うん…」


そんなこんなでついた脱衣所。


「広い…私の屋敷より広い…」

「そうだったね…そういやリーダーも貴族だったね…忘れてたわ。」


いい拳骨音が響いた。

扉を開けると…



「……池?」

「温泉だよ…たしかにちょっとした池くらい広いけど…」

「これ風呂か…」


もはや池と言われても納得できるくらいの大きさがある。が湯気が温泉である事を証明する。


「それじゃ身体洗って……あれ人変わった?」

「ッ!変わって無いよ!」

「えっ?マジ?」

「ボクだよ!」

「その胸どっから出した???」

「……さらしから…」

「さらし???」


さらしを知らない。

性知識がまぁ皆無。まぁしょうが無いね。

まともに学校も行けなかったからね。


「……大きいからこうやって隠すしか無いんだよ…」

「さらしになんの効果があるんだ?」

「胸が弓に邪魔だからか?」

「それもあるけど…」

「じゃあ何だ?動きにくいからか?」

「……男の子の目が怖かったから…」

「???????」


再び宇宙猫に。


「…最初はみんなボクに優しくしてくれたんだ。」

「でもみんなボクの体目当てに優しくしてたんだ…」

「……お前も災難だな…」


俺の別世界の親父…いや…クズがそんな感じだったからよくわかる。


「君も他の男とおんなじこと言うんだね…」

「俺が体に興味あるとでも?」

「……うん絶対無いね!」

「あたりめえだろただの肉の塊。人体の一部だぞ?」

「それはなんかやだ。」

「お前なぁ…」

「……ボクは信じても良いんだよね?」

「お前がそうしたいならそうしろよ…」

「ボクの秘密を知っても尚ボクのこと「まぁ知った所で何も変わらんよ。お前は俺の仲間だからな。」


そうしてシャワーで頭を濡らす。


「ああでも襲おうとしたのは許さんからな!」

「おーいフラガラッハお前…どこへ行くんだぁ?」

「あっ。」


フラガラッハが走ろうとして足を滑らせる。


「いて!」

「馬鹿だなお前。」

「……喰らえ!石鹸!」

「ぐわっ!?」


石鹸がクリーンヒット。

石鹸が砕けた!


「親父「良くも悪くも我が息子ってとこだな…」どういう意味だよ…」

「俺もお前くらいの時は性知識が殆ど無かったからな…まぁ純情少年だったって事さ。」

「……何が言いたいんだよ…」

「まぁお前…言っていることはかっこいいけど…」

「?」

「シャンプハットしてちゃかっこ悪いぞ。」

「だって目に入ると痛えし。」

「上手く洗えよ…」


にしても嫁は娶るんだ?


「結婚願望が無い。」

「お前の年齢でそれはやべえぞ…」

「まぁ実は騎士から聞いていたかもしれんが「いらん。」言うと思った。」

「王位継承権だろ?んなもん興味ない。」

「欲がねえのも大変だな…」

「欲に身を滅ぼされちゃ敵わんからな。」


目に入った痛ってぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙


「ジャンプハットしてて目に入るってマジかよ…」


急いでシャンプーを落として顔を洗う。


「あー…痛え。」

「それで嫁の件何だが…」

「だから「お見合いが合ってな…」何してんの??」

「ごめん!」

「そういや妹は?」

「ロウか?今はお見合いでいないよ。」

「貴族って大変だな…」

「まぁな…」

「お見合いか…そろそろ私も組まされる頃か…」

「貴族って面倒!」

「お見合い…「親父辞めろよ。もう察しついたから。」うちの息子でもどうだ?」

「だと思った。」

「確かに良い人…………………………だと思うけど「今の間は何だよ…」」

「でも流石に公爵家と男爵じゃ…」

「おい待て何勝手に進めようとしてんだ。」

「まぁまぁ息子が独立貴族になったらどうにかなるでしょ。」

「ちょっと待て何で俺勝手に独立させようとしてんの?」

「いやどうせこの国から出て行くだろうし…」

「まぁな…」

「この国もう殆ど淫魔が支配しているようなもんだからな…」

「逆にそれ以外いるか?」

「いないな…」

「ちなみに組みやがったお見合いっていつ?」

「明後日。」

「……え?」

「二日後。」

「……親父のケツが爆発しますように。」

「酷くない?」










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