模擬戦の始まり

(「ときちゃん、ほんとうるの?」)


 ちょうねんでそうときかえすと、ときねんこたえる。


(「るわよ。まぁてなさい」)


 こたえたときおもう。


流石さすがかぜひかりのことがくてきせつめいしても、いまのこのにはかいつらいでしょうね……)


 ときねんで、ちょううながす。


(「やるわよ。あのたちあいして、タイミングは貴女あなたわせるから)」

(「かった……」)

リュウジャマルやるよ、せぇぇぇの!」


 すこおおごえちょうがそううと、リュウジャマルまとっているかぜはんとうめいみどりいろび、かくてきえるようった。


(「ときちゃん、どうやったの?」)


 そうねんいてちょうに、ときねんかえす。


(「いま貴女あなたには、せつめいしてもぶんかいないわよ。まぁいてえば、つき何処どこから如何どうやってたでしょう……かしらね?」)

(「なにそれ?」)


 ねんでそうかえがるちょうに、ほくつうしんようかがみしにく。


「ねぇちょういまのどうやったの?」

かんない?」


 キョトンとはんしゃてきにそうかえしたちょうに、ようつうしんのうしにう。


かんないって、おまえなぁ……」


 ようがそうわると、ようほくたい耀ようにスセリからねんる。


(「ほくたい耀ようましたね。コレならようかぜ姿すがたにんしき……――」)

(「ったスセリ、これをやったのはぼくじゃない。ちょうだ」)


 スセリのねんさえぎって、たい耀ようねんでそうかえす。

 するとスセリはすこかんがえたあとようほくたい耀ようねんたずねる。


(「それについて、ちょうなにってませんか?」)


 そのしつもんに、ねんこたえたのはほく


(「それがへんなんだ。ぶんでやったのに、かんないって」)


 ほくねんでスセリはかんがえる。


(なら、あのがいちからこう使したとことか…… かぜえるようにするには、かぜひかりをはんしゃするようにすればい。つまりあいひかりかぶっしつべるちからるとこと。でもしょうたいかくしたいはずなのに、そのようこうどうをさせたのかしら……)


 そうスセリがなやんでいるとき姿すがたかくよううかがっていたときは、……せいかくにはスセリをてクスクスわらいながらおもう。


(「あのだから。いまごろなんわたしが、しょうたいバレるようことをしたのかなやんでいるかしら?」)


 そんなかみがみおもいとはかんけいく、ようこうげきもくてききんぞくちゅうを、かいするほうほうかんがえていた。


「なぁさんにんとも、あのきんぞくちゅうこわほうほうねぇ?」


 つうしんのうしにようにそうわれ、ほくたい耀ようちょうはそれぞれのかんがえを、つうしんようかがみしにう。


「さっきもったけど、エアーマンみたいなことすれば?」


 ちょうことに、ほくつづける。


かぜあいにぶつけろってことだよね。でもソレだと、ロボットみたいなのにはあまきそうにいかな、ガイストとかじゃこうおうにはこううすそう」

「それならソニックブームなんてどうだ。たしかストリートなんとかでそんなわざが……」


 たい耀ようことで、ようあたまにあるゲームがおもかぶ。


「あぁ。そんなのまちのおもちゃきょうたいで、おまえらとあそんだな。たしものすごかみがたのアメリカじんわざだっけ?」


 そうかえしたように、たい耀ようはなしをつづける。


「そう、それ。たしかあぁうのをかまいたちとかうんじゃなかったっけ?」


 そうたい耀ようだが、ぶんっていることただしいのかしんい。

 しかしたい耀ようことつづける。


ぼくひかどうように、ひとたったらあぶないけど、おまえあいちからせいぎょぼくよりしやすいだろうし。あぶなければ使つかわなければいい。なによりかまいたちようかいたしかいるはずだから、てきとうめいれいしてもリュウジャマルがソレっぽくしてくれるんじゃないか?」


 われてようすこかんがえ、なっとくしてリュウジャマルめいれいをする。


「……とにかくやってみっか、リュウジャマルまわりにあるかぜかまいたちにして、まときんぞくはしらこうげきしてみてくれ」


 ようめいれいで、リュウジャマルまわりにあつめたかぜを、尻尾しっぽあつおも尻尾しっぽった。

 するとあつまったかぜ尻尾しっぽはなれ、かぜやいばってきんぞくちゅうじょうぷたつにく。


  ブゥオン 


  ッカシャン

   スーゥ ドガシャン


 きんぞくちゅううえはんぶんじょうちるとどうに、かぜやいばかたちづくっていたかぜさんする。


「キュゥゥー」


 いたリュウジャマル姿すがたは、「どんなもんだ!」とっているよう

 ソレをていたスセリは、ようねんう。


(「すごことおもいたわねようすこあぶないもするけど……」)

(「使つかしょはキチンとかんがえる、それとかんがえたのはたい耀よう。それよりかまいたちってこんなんでいのか?」)

(「アレはかまいたちなんでなまやさしいモノじゃないわ。いんはらけんそのもの、いてえばふつたまつるぎ」)

(「そんじゃ、このわざまえはフツノツルギだな」)


 ようねんでそうったので、スセリはこころなかにがわらいをしながらかんがえる。


(……まぁいいでしょう。あの子タケミナカタやあのぐんしんがどんなはんのうするかになるけど)


 こころなかしんかおおもかべたスセリは、すこいてようほくたい耀ようねんう。


(「さてにんとも、そろそろキチンとれんしゅうはじめましょうか。ないようリュウジャマルほかおみさんじょうとすこと」)

(「ちょっとったスセリ……――」)


 ようねんでそうもんおうとするが、スセリはそれをしてにんねんつづける。


(「ただしリュウジャマルりんてんじょうたいリュウジャマルめんとされるか、さんりゅうじゃまるばされたあいしゅうりょうとします。はどんなことがあってもにんたすけてはいけません、まもことひつようときるのですから…… いですね?」)

(「かった」)


 ねんがそうへんをすると、スセリはようほくたい耀ように……いやぶんようほくかってねんう。


(「ちょうこともあるし、かいあい貴方あなたたちまかせるわ。それじゃあやるしてがんってね、わたしてあげるから」)



 ★★★★



「えっ、ようにいちゃんとたたかうの?」


 ようから、れんしゅうないようつうしんようかがみしにいたちょうは、すこあんそうなかおをしてそうかえした。

 するとようつうしんようかがみしにう。


だいじょう、おまえげんしてやるからさ。それより、そのおにいちゃんってのめてくんねぇか? なんかおまえわれると、かんじがすんだよ」


 ほくたい耀ようも、つうしんようかがみしにことつづける。


「それ、ボクもおねがる?」

ぼくてでんでくれ!」

かった……いや、やっぱりずかしいからくんけてい?」


 ちょうがそうかえしたので、つうしんようかがみしにさんにんうなずく。


たしかに、てはとししたおんなにはずかしいか。わるかったちょう


 たい耀ようつうしんようかがみしにそうわれ、ちょうくびよこった。

 そんなちょうに、ときねんはなしかけてる。


(「くんねぇ、なにかんがえてるのかしら?」)

(「なんでもないよ…… それよりぼくこえこえるの?」)

(「マルとおしてね。ほら、れんしゅうはじめなさい」)


 ときにそうねんわれ、ちょうつうしんようかがみしに、ずかしそうにようう。


「それじゃおねがい……ようくん

「そんじゃはじめるか。リュウジャマルりんてんはさっきとおなじモノがほんで。くぞリュウジャマルりんてん!」


  ブオォォォォン


 ようがそううと、リュウジャマルはんとうめいみどりいろかぜまとった、

 そしてようことつづける。


「おまえかんたんにぶつかんなよ!」


 そういながらようは、ロウオウマルホウオウマルほうかって、リュウジャマルかってく。


ロウオウマルこんかたなを!」

ホウオウマルリュウジャマルうえかえ!」


  ガコン ガコン ガコン


 かってリュウジャマルに、ほくせいせいし、ロウオウマルかってき。たい耀ようはあるかんがえから、リュウジャマルうえホウオウマルどうする。

 それをているちょうに、ときねんう。

 しかしちょうマルうごかさない。

 ときねんちょうく。


(「あら、貴女あなたかないの?」)

(「じゃにならないかなぁ?」)

(「ほら、いちおう貴女あなたかられんしゅうさそったのよ。おみでのたたかいに、そうじゅうしゃからだかんけいい」)

(「かってるけど……」)


 ちょうときがそんなねんをしているいっぽうで、ほくこんかたなとうしんばし、リュウジャマルさかたたこうとする。

 が、りんてんによってリュウジャマルまわりをすさかぜえいきょうと、りんてんとはぎゃくきにかたなったためこうげきそくいちじるしくち、さらかぜあおられる所為せい上手うまく、かたなリュウジャマルてることない。


ほく。おまえめんかってるなんて、めずらしいじゃねぇか」


 つうしんようかがみからのようことし、ほくこんかたなとうしんばし、こんロウオウマルこうげきした。


  ブォン

   ガコン


 ロウオウマルこうげきリュウジャマルったものの、かぜかべいをっている所為せいで、りょくがあるていつぶされおもったよりりょくない。


「やっぱりかぜじゃりょくちる…… だったら!」


 そうったほくは、ロウオウマルこんかたなさかくわえさせ、かぜこっているのとおなほうこうかたなためロウオウマルからだを、りんてんかぜこっているほうこうかいてんさせる。


  ブオン


 それにともなこんかたなとうしんは、びながらひだりしたからみぎうえみぎげのどうり、ほくかんがえたとおかたなそくちなかった。

 しかしこんは、こうげきリュウジャマルとどかない……

 いやせいかくうと、こんかたながピクリともうごくなった。

 

かたなうごかない!」


 おどろいていそうほくに、ようつうしんようかがみしにう。


ほく。おまえリュウジャマルじんこうぶつあやつれるのわすれてねぇか」


 かたなめているポーズをしているようが、しんまんまんにそううと、つうしんようかがみしにたい耀ようはなしかけてる。


ほくよううごきをそのままめてろ

! ホウオウマル、フォールダウンキック」



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