第2話

私が前世の記憶を思い出したのは

10歳の時でした

死にかけたわけでもなく

事故に遭ったわけでもなく

目を覚ますと

前世が男だったという記憶があったのです

私はそのことに妙に納得しました

何故なら

私は幼い頃から男性にあまり興味がなく

周りが男性のことで騒いだり

お姉ちゃん達のように男性を見て襲いかかりたいという衝動に駆られたりしたことがないからです

前世の記憶を思い出して

最初に思ったことは結婚は無理だな

只でさえ

男に興味がないのに

前世が男だった記憶を思い出したせいで

男性との付き合うのは絶対に無理

なら

女性と付き合えば?と思うかもしれないが

それも無理です

何故なら

この世界の女性のほとんどは男性にしかないし

この世界の女性は

男性に近づくためなら

走る車に張り付いたり

高層マンションの壁をよじ登ったりするほど恐ろしいからです

まぁ男性と結婚するのは砂漠で1粒のダイヤモンドを見つけるようなものです

何故なら

この世界の原点の法律を作った女性が

自分の旦那を他の女に取られたくないと言う理由で

一夫一妻制という法律を作った為に

結婚はものすごーく難しいものとなっているのです

なので私は独り身で生きていくし

いざとなれば

お母さんのように人工妊娠すればいいかと思うので

因みに赤ちゃんの元の提供は既婚未婚関係なく提出しなければいけません

私が長々とそんなことを考えていると前の方に1人の女の子が歩いているのが見えたので

近付き

「おはよう、蜜那みつなちゃん」

蜜那は振り向き

「おはよう、鈴」

この茶髪のショートヘアーのかわいい女の子は

柚木ゆうぎ 蜜那みつなちゃんは

中等部の頃に友達になり

今も同じクラス

「そういえば今日試験だけど?自信はある?鈴」

「まぁ、がんばるだけだよ、蜜那ちゃんは」

蜜那は小さくガッツポーズをしながら

「自信はないけど、絶対に合格しないと今後のためにも」

「そうだね、お互いがんばろう」

そう言いながら私達は学校へと向かう

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