おまけの詩

からっぽのラムネ瓶

誰とも違う行動が正解

みんなと違う考えが正義


何かを想像するならば

一つを創造するならば


一人ではなく独りだと

影響された生き様だった


カラカラと鳴るビー玉が

欲しくてラムネを求めるの?

のどを潤す清涼が

まごうことなき価値と知るなら


役目を終えた瓶を出て

旅を許されしビー玉と

からっぽ ぬけがらガラス瓶

果たして何が違うのか


自分は何が違うのか


転がり傷だらけのビー玉と

砂風すなかぜ汚れた瓶だとしても

割れず捨てられない器なら


まだ いま洗う

いま 更に磨く


あの日々に価値はあったんだ

満たす器を成したんだ


耳を澄まし

目をらし

器に満たす清涼の

弾けた音に

たどった色香いろか


まだガラス瓶の底に少し

溢れるその日を目指して









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図書館の抜け殻 つくも せんぺい @tukumo-senpei

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