第8話 完璧主義はクソ



私は、筋金入りの完璧主義者です。



クソです。



この人生で、よくわかりました。完璧主義は百害あって一利なし。クソ。




この世で完璧主義以上にクソなものなんて、

ウキウキしながら向かったお店が臨時休業しているシチュエーションくらいです。


もう担々麺の口になっちゃってるのにッ‼




私の完璧主義は、小説で特に発揮します。

というか、他のことならざっくり簡単に作るってことができるのです。

まぁ、こんなもんでいいじゃろワハハ、ってね。


他のことならざっくり作ることができるのに、小説だとだめな理由はなにか。

座禅を組み、滝行をし、自分と向き合う中で、5つの原因が浮かびました。


①美意識が強い(理想とのギャップ)

②スキル不足で、読み返さないと詰め込みすぎたり伝わらないものを書いたりする(世間レベルとのギャップ)

③面白いセリフが思いついてるからせっかくだから使おうという意識(貧乏性)

④思いついている100%を実現したい(減点方式)



4つでした。



誤解を生みたくない、極力正確に伝わるようにしたいっていう無理なこだわりが、

各こだわりのなかでも、結構大きく無駄なウェイトを占めてる気がしました。



相手に100%伝わるかどうかは気にしないことが大事。


そもそも、他人に文字情報で100%伝えるなんて、そんなこと無理であり、

また、分かってくれる人は、わかってもらえない人より意外とたくさんいる。



そう意識しながら書いたら速く書けるんじゃないの?と挑戦し、

完敗しました。

このこだわりは、精神論ではなんともならないほど、強固なようです。




敵とそんな血みどろの戦いを長年していると、敵と不思議な絆で結ばれることがあります。

ハリーとヴォルデモートみたいなものです。


敵のことがさらによくわかってきます。



上記で4つの理由を上げましたが、

結局のところ、完璧主義は「自分の判断に自信が持てない」というところに端を発してるきがしてきました



「ほんとにこの描写であってるかわからない」

「ちゃんと伝わるかわからない」

「滑ってないか心配」



ここらへん、自信のなさにほかなりませんよね。



それが、しかも、自分のリサーチ癖と表裏一体かもしれないと思い始めました。



私、気になったものは、骨の髄までリサーチする癖があるのですが、

(私、気になります‼)

これ、仕事では役立つのですが、

裏を返せば、自分の判断があっているかわからない、他の人の意見を見て根拠がほしい、とかそういう自信のなさからスタートしているのでは、と。



そんなことを、久保くん(サッカーの)の試合後インタビュー見てて不意に気づきました。




自分を信じられないから、何年やっても筆が遅いんだけど。

自分を信じられないから、リサーチしまくって正しい情報を得ようとする。

まるでA面とB面。

ハリーとヴォルデモート。

アバダケダブラ。



短所は長所と言いますが、その意味を初めて実感した瞬間でした。




15分です。



そう言えば、幼稚園の頃、先生から母への日誌で


「先生や友達に話しかけるのが苦手なようです。勇気を出してね」


的なことを書かれているのを思い出しました。




三つ子の魂、百まで。




呪いのことわざか……?



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