第35話 初仕事

 さあ、始まるよ〜俺の仕事。ついに、やっと、掴んだ夢を絶対に離さない!!!


【誰を離さないって?はると?】


【るいさん、何か俺言ってました?】


【言ってたよ、ユキを離さないって😜】


【そんな訳ないでしょ、嘘つき!!】


【えー、ひどいじゃん!お互いにタイムトラベルした仲なのに…将来近いあった仲なのにな〜】


【戻れなかったらの話でしょ!戻れたので、るいさんとはただの友達】


【し、しどい…しどすぎる…はると】


何が、しどいだよ。

 

…………………ユキさん登場………………


【疲れた〜、混んでるね~相変わらず】


【ユキ、おかえり】


【ユキさん、お疲れ様、食材運びますよ】


【ありがとう、はるとくん、大丈夫なの?】


【はい、予約は今日は午後が最初だから】


【そうなんだ。楽しみ?緊張してる?】


【緊張してますよ。後でマリンジェットの綺麗にしてきますね】



………………数時間後………………



最初のお客さん、どんな人かな?そろそろ…


【こんにちはー、無人島ツアーの…】


男性二名、女性二名だ。カップルデートだね。


【いらっしゃいませ。どうぞ、こちらに】


ヤバ、緊張してきたぞ。


【じゃ、書類にサイン終わりましたら、行きますよ。ライフジャケット着用お願いします】


【わー、楽しみだね!!】

【はしゃいで落ちるなよ】

【操縦久々…】

【うさぎたくさんいるってさ】


みんな、楽しみに楽しみにしてるね。



………………初仕事終了………………

 


【疲れた〜肩凝った〜喉乾いた〜】


喫茶店はこれから忙しくなるんだね。


【はるとくん、お疲れ様〜🥤】


【ユキさん、ありがとう🥤】


【午後絶え間なくお客さん続いたね】


【ずっとですよ。うさぎ🐇見たさにですかね?】


【これ、夏になったら、はるとくん、大変なことになるね】


【ユキさん、手伝ってくださいよ〜】


【私は無理だよ。免許ないもん。レイジにお願いすれば?】


【今、研究所大変なことになってるらしく、姉ちゃんがみさ、りなにお願いして…】


【姉ちゃん?誰のお姉さん】


【そうだ。伝えてなかった。みさきさん、俺の姉ちゃんだったんですよ。もちろん血は繋がってないけど】


【えー、何で言わなかったの?研究所で一緒に働いていたのに…】


【俺も知らなかったんですよ。お互いに。知は繫がってなくて、おふくろからこの前始めて聞かされて】


【何それ〜あり得ないでしょ?へんな姉弟…でも、思えば、みさきって、はるとくんに凄く親しみ込めてたよね。話し方とか。それに、はるとくんを助けるために必死に。あれは、みさきがはるとくんを好きなんだと思っていたよ】


【そんなこと、あり得ないですよ。俺が好きなのは、ユキさんです】


サラッと言ってしまったけど、本音だし…

 

【うん、ありがとうね。私も好きだよ。はるとくん、優しいもんねー。るいもはるとくんのこと好きだもんね。みんなに慕われていいなー】


そういう好きじゃ、ないんだけどな。


【こらー、ユキ!!いつまでイチャイチャしてんだ。仕込み手伝え〜】


【るい、出た!!ヤキモチ!!はるとくん行ってくるね】


【はい、俺暫く、ここで休んでいます】


うまく伝わらないな〜ユキさんに。


 もう、堂々と付き合ってと言える立場なんだけどな。


 やっぱ弟みたいに思われてるんだろうな。ユキさんには大人の男性が似合うんだろうな。


 このテラス、夕方だと寒くなってくる。空いてるから中で何か食べようかな?


【中で何か頼んでいいですか?るいさん忙しいなら外で食べてきますので】


るいさん、手を休めずに、こっちに向かって、


【はると〜、ここまかない付きだよ。そういう契約だったでしょ?】


【そうなんですか?嬉しい〜有り難いです。で、まかないって、なんですか?今日は?】


【少し早いけど、私達は閉店後だからメニュー変わるよ。すぐに出来るのはオムライス】


ラッキー!!それ、大好物。


【るいさん、お願いします】


【はーい、5分くらいで出来るから】


 ここまかない付きだったのか!!わざわざ外に出なくていいのは最高だね。しかも、るいさん料理凄く上手いから嬉しい。


ユキさんが、


【いらっしゃいませ~、あっ、みさきさん!!】


みさきさん、姉ちゃん? 


【はるといる?ここで働いてるからって、見に来たんだけど、忙しいから食事したらすぐ帰るけど】


【はると、お姉さんだよ〜】


【ユキ、何いってんの?】


【るいは知らなかったっけ?私もさっき聞いたけど、みさきってはるとのお姉さんなんだって】


【はぁー?お姉さん?それなのに、あんなにはるとにデレデレだったの?キショ!!ブラコン!!】


【るい、そんな言い方失礼だよ。知は繫がってないんだって。はるとも最近知ったみたい】


【姉は姉でしょ!!みさき、キショ!!】


みさきさん、ムッとして、


【誰がキショだって!!るい、変わらないね~】


みさきさん、こっちに来て、


【美味しそう!!オムライスか。私もそれで、あと、ホットコーヒー☕も】


なんか…緊張するな…お姉さんなんだけど…


【はると、今日からだったでしょ?疲れた?】


【疲れました。緊張しっぱなしで】


【よーし、肩揉んであげる。マッサージ上手いからびっくりするよ】


【いてて…痛いって…みさきさん…ごめん、姉ちゃん】


【はるとはみさきって呼ぶほうが慣れてるなら。それでいいよ。お姉ちゃんとか、姉貴とか、気持ち的にくすぐったいから】


【みさきさん、痛いって…全然上手くない】


【えー、そうなの?じゃ、はると手本見せて】


【解りました…俺が凝ってるのに…】


 俺のマッサージは背骨にそって自律神経を。どうかな?これ我ながら上手いと思うが…


【あー、最高だね!!これは…ヤバいね】


【自信ありますよ!!いきなり肩よりもここのほうが響きませんか?】


【うん、うん、これ眠くなる…】


※グー😪※


 もう寝ちゃってる。疲れてたんだな。風邪引くといけないね。何か毛布なんかかけてあげるか。


【お待たせ〜オムライスでーす…寝ちゃったの?】


【ユキさん、とりあえず少し寝かしましょう。よほど疲れてるんですよ】


【それなのに、はるとくんのデビュー見に来てくれたんだ。凄い優しいお姉さんだね。みさきってこんなタイプだったかな?何かはるとくんにだけかな?】


なんか、そんな風には見えないけど、


【みさきさん、大変らしいですよ。るいさんに聞きたいことや教わりたいことあったらしくて、それもあってここに来たのでは?】


 こんなに短時間で熟睡なんて、疲れてるんだな、みさきさん。













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