第17話 それぞれの未来
みさは遅れて来て、みさの気持ちを確認した。本心を聞きたかった。りなは、
【あのね、はるとには何故かバレたんだけどね。私は海外に戻ろうかと。実はもう連絡してあって先方も喜んで受け入れてくれると】
【りな、凄いじゃん!実績積んだからだね。あの時に迷わずに海外で働いて良かったね。あーあ、私も海外で修行したかったなー】
俺はりなにアイコンタクトで、りなも頷いて、
【みさ、良かったら一緒に来ない?引き続き、私の秘書として】
この言葉に俺は動揺していない。それはみさが来る前に、俺とりなは全て話し合った。りなの本心を確認して、みさを誘いたいと。
でも、そのためには、みさと俺は遠距離恋愛に。それもハンパなく遠くなる。簡単に会いには行けず、りなは躊躇していた。
俺はやっと見つけた海での仕事を諦めたくない。もちろん、みさも好きなことしてもらいたい。
俺が足枷になることは嫌だ。何となく、少しずつ解ってた。みさとの未来は霞んでいた。もちろん好きじゃないってことは断じてない。女性として魅力はあるし、本当に好きなことに変わりはない。
みさ、りなの秘書になれて、張り切っていた。未来を見つけて生き生きしていた。
りな、みさのことをしっかり面倒みると、もちろん慣れない海外での生活もフォローすると。一緒に住むことを前提にしっかり守ってくれると。
まぁ、本来、守るのは俺のはずだったが…
とにかく、みさに遠慮なく決めてもらおうと。
【はると…会えなくなっちゃう…それは嫌だよ】
ここは、俺がきっぱりと言わないと!
【みさ、じゃあさ、ここに残って一緒にるいさんやユキさんのとこで働くことが望み?】
【………それも違うけどさ………】
【そうだよね、やりたい仕事は違うよね?それはさ、大切にしたほうがいいよ。連絡はどんな方法でも取れる。寂しい時はいつでも話せる。アクティビティの最中は難しいけど、後から必ず連絡する】
【はるとは、私にりなと行ってもらいたいの?】
【みさの気持ちを大切にしたいだけ。このターニングポイントは慎重に、俺は何があっても見つけた仕事を諦めない。絶対に見つけた夢を諦めない】
【ユキさんがいるから…でしょ?】
【ユキさん関係ないよ】
【あーあ、なんとなく解っていた…ユキさんを見るはるとはね、違うんだよ。私達を見る目と違う。よし、決めた!!りな、よろしく!】
【おい、おい、ユキさんのことは関係ないよ。決めるのはみさだけどさ、ユキさん関係ないからね】
【その言葉、私と結婚するとしたら、信じるよ】
結婚!?って、そんな簡単には。
【はると、気持ち変わらないで、本当にお互いに決断したら、いなくちゃ駄目だってなったら、決めようね。今はとりあえず全て忘れて。お互いに、未来に向けて全力でね。なので、りな、よろしく!】
【みさ、はると、お互いに本心で話せた?】
【うん】
【もちろん!】
決まったな、ここで全てが。今の段階では最良だ。この答えはね。
りなは、立ち上がって、
【じゃあさ、今週末みんなで、るいさん達のとこに行かない?壮行会を兼ねて。もちろん近くのホテル予約して…そうだ!!レイジに言っておすすめ探してもらおう!】
【いいけど、何でレイジ?】
【近くに住んでるでしょ?詳しそうだから】
何か、レイジと仲良くなってるね、りな。
【はると、みさ、ちょっと用事あるから先に帰るね。それと、週末のこと決まったら連絡する】
りな、張り切ってる。災い転じて福となすってか。
間違えてる?この使い方…
【さぁ、私も頑張ろう!まずは英語に磨きをかけるか!】
【みさ、英語結構いけたよね?】
【少しならね。実際、仕事になると通じないから】
【慣れてくよね、向こうで生活していると】
【そうだね、それが手っ取り早いかも】
こんな風に話せたのも、お互いに決まった道に進めるからだね。
【はると、私がはるとの指導担当だったこと覚えてる?聞いたこと無かったけど、あと時に私をどう見てたの?】
【何だよ、急に…普通に可愛いなって】
【私は、はるとのこと、意識してたよ】
【嘘だー、みさ。本当に?みさのレベルなら他にもいたでしょ?たくさんの人から交際求められたんじゃない?】
【そんなことないよ、そんなにモテないよ】
普通に友達なら、こんな感じなんだな。この方が楽かも。付き合うと意識して、背伸びして、どうしても無理してしまう。
ユキさんとは、背伸びして話したこと無かったけど、付き合ってないからだね。きっと。それとも…
とりあえず、りな、みさのこと頼んだ!!
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