No.4 「在る」、「無」。「存在」を意識する。

大きな音と共に息をし続けて数分。

呼吸が大人しくなるまで、ジッと静かに見続けていた。

そして一言。


分かった?『在る』『無い』

意識した途端に、その存在を意識し始める。

ちなみに、何が有って、何が無かったのか?


二人の間に、無言が続いた。

暫くして、ボソッと出た言葉が、


「く ぅ  き  。 。 。」


正解。


「正解じゃねぇーよ。」

「なんてことするんだよ。」

「死んじゃうんじゃね〜か。」

「ゲホッ。ゲホッ。オゥーゥェッ。」


死なないよ。

『無』を、体験したかっただろ?

『有』を、体験したかっただろ?

私が何を言いたかったのか?

知りたかっただろ?

満たしていれば、当たり前過ぎて『存在せず』、無ければ『存在し』、『無ければ無く』、『有れば有る』。

この矛盾のような問答。


無くて不満

有って不満 

無くて満たされ

有って満たされる


言葉で言って表せないなら、しからば、体験するまで。なんだよ。

「なんだよ。って。。」

体験して分かる。

体験して、初めて感動する。

君の苦痛も存在して、体験して、初めてそれが在るに生み出されるんだ。

君が望まなければ存在せず、君が体験しなければ、『無い』。『無い』んだよ。それは。

『無い』ものが生み出され、体験した。

それが『有る』に変わる。

実に、見ていて『面白い』し、実に体験していて『面白い』。従って、アオ。君は、私に『感謝』したくなるだろ?


「ならん。」

「なるわけないだろ?」


あっ。そうか。そうか。『感謝』したくなるのは、私かも知れないな。


「ブルー。君は私を殺しかけたんだ。」


いや。死なんよ。

ちゃんと、ギリギリOKのタイミングで、

君は、空気を取り入れ始めたはずだ。

私はいつでも、完璧すぎるほど、パーフェクトだ。


ブルーは、ドヤ顔。

満面の笑みで、私に視線で合図した。

言葉にならない。空気が取り込めず、言い返す体力が無いと言うのも有るかもしれないが、それよりも、ブルーに何を言ったって、彼は私に辛い思いをさせて、『申し訳なかった。』とは、思わないようだ。

それよりも、体験できて、『良かった』じゃないか。『感謝』したくなるだろ?

すべてを肯定的な面で捉えりようだ。


ブルーとアオの感覚はズレていて、交わることを知らない。ブルーは好調で、アオは低いメンタル状態で平行線を続けている。


「何を言っても無駄だろう。。。」

そう。君と私は逆だからな。

君には良い悪いのジャッジが存在するが、

私には全てが良いのジャッジが存在しない。

全て「存在して良い。」

君が、私に戻る時、私と君は一体になる。

たぶん。そうなるだろう。

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