十二日目

第15話

 今日もいつも通り朝のルーティンを終える。

 昨日は新しい魔物が発生するようになったが、そんなことはあまり関係なく、いつも通り魔物狩りに出掛けることにする。

 それにしても魔物の数が多い。

 このまま日を追う毎に魔物の数が多くなっていくのだろうか?

 午前中の狩りの成果は、ゴブリンが百三十四匹とコボルトが百三十二匹だった。

 昼食の為に自宅へと戻る。

 テレビを見ながら情報を収集するといくつかのチャンネルがつかないことに気付く。

 遂にテレビ局が魔物に落とされる事態が発生したようだ。

 映っているテレビのチャンネルで放送しているアナウンサー達も悲壮感が漂っているような感じがするが、報道者としての魂がそうさせるのか、番組を継続して放送していた。

 そして、その映像の中では、益々追い詰められていく自衛隊や警察官の姿が映し出されていた。

 相も変わらずステータスの有用性に気付かず銃火器で戦っているようだ。

 誰か一人ぐらいステータスの有用性に気付けばもっと楽に戦えるものを、と思いながら昼食を食べ終えると、私はSPの割り振りに掛った。


ステータス

 伊勢開成

 レベル195

 SP0

 スキル

 身体操作6

 徒手空拳6

 身体能力強化6

 状態異常耐性6

 自然治癒力強化6

 魔力知覚6

 魔力操作6

 属性変換・水6

 索敵6

 隠密5

 経験値94/195


 SPを自然回復強化と属性変換・水と索敵へと振り分け、それぞれを六迄強化した。

 索敵を六にした時に何か新しいスキルを憶えそうな雰囲気を感じたので確認してみると知覚というスキルが新たなに取得できるようだった。

 しかし、現在SPは0なので取得を諦め午後の狩りで取得したSPで取得する事にした。

 では午後の狩りに出掛けるとしよう。

 午後の狩りの成果はゴブリンが百三十四匹、コボルトが百三十五匹だった。

 自宅に戻り昼食を食べお風呂に入るとSPを振り分けた。


ステータス

 伊勢開成

 レベル211

 SP1

 スキル

 身体操作6

 徒手空拳6

 身体能力強化6

 状態異常耐性6

 自然治癒力強化6

 魔力知覚6

 魔力操作6

 属性変換・水6

 索敵6

 知覚5

 隠密5

 経験値82/211


 知覚を手に入れたことにより私は世界をより鮮明に知覚できるようになった。

 索敵でも感覚の広がりを感じることが出来たのだが、索敵が敵の位置を探ることに特化しているのに対して、知覚は五感の強化によって総合的な知覚能力を実現しているようだ。

 索敵と知覚でかなり鋭敏な感覚を備えた私に、不意を撃てる相手がどれ程いるのか解らないが、これはかなり有用なスキルを獲得いたと言えるだろう。

 それにしても、ゴブリンやコボルトのような弱い存在を多く狩ることによって、たった数十日でレベルが二百を越えるとは。

 このレベルが高いのか低いのか判然とはしないが、今の環境では高いと思って良いだろう。

 だが、今後世界が変っていく中ではこのレベルがどの様な価値へと変っていくのかは解らない。

 これからもコンスタントに狩りを続け、レベルを上げSPを取得し自己の強化に充てることにしよう。


 二〇二〇年一月一二日二四時、本日もいつも通りに黒い渦が大量に発生し、そこからゴブリンとコボルトが現れた。

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