〜49〜店主はオネエや!!

この神鉏工房シロガネ、初めて見る。

わけではない。

使ったことが一度だけある。

でもご用はこっち、となりの『技能招集屋スキル・ランデブー』に用がある。


「いらっしゃいねぇ、何がいいのかしら?」


オネエや、この店主。

や!

「はい、鑑定にアイテムボックスに魔法とか防御魔法とかがいいです!!」

「そぉ、じゃあ名前はどうするのぉ?」



「んー? 【神ニ選バレシ者】で!!」

「お代は5020ptよぉ、払えるのぉ?」

「はい、一括で」


光司はササっと支払いを済ませる。

陽炎はめっちゃいいの? ありがとう!! と、言ってはしゃいでいる。


そして設定を済ませてもらう。

オネエは奥から水晶のようなものに何か作っていたのをつける。


そのつけた場所からスーッと色が入る。

そして水晶は虹色に変わった。

それを見ていた二人は驚いて声も出ない。


その水晶は陽炎の心臓あたりに当てる。

すると陽炎の中に入ってしまったのだ。


「え? 何か入った! あれ? どこ?」


陽炎は自分の体をペタペタと触り確認するがやはり特に何もない。(かわえぇ)


「面白いわぁ、心臓に刻んだんだよぉ。コレで使おうと思えば使えるわぁ。でも、ここでは使わないようにねぇ?」

「はーい!」

「えらいわぁ、もらいたくなっちゃうわ」


「ダメっスよ、何言ってるっスか? これは光司くんの異線人なんっスから!」

「そぉ、残念だわぁ」



そう言ってここを去る。

そういえばこのこと伝えないとな。


「陽炎くん、勇者の剣はドワーフの国にある。勇者の鎧とかはエルフの森にある。両方とも富士山の麓にあるから行ってみてね」

「はーい、頑張ってみまーす!」


そう。

勇者装備を神鉏工房シロガネで作ったことがあるのだ。

この時のために温存していた。

でもカッコいいし、強いのは確かだ。

勇者として、魔王はいないけどのんびりとしてほしい。


あと死なないで欲しい。

これは重要だ。


そしてもといた神殿に戻る。


「そろそろ、異世界に送るんだけどいい?」

「はい! 大丈夫です! 頑張ってきます!」


神殿の真ん中には大きな魔法陣が書いてあり、そこから送ることができる。

陽炎は真ん中に立つ。

少し緊張しているようにも感じるが大丈夫だろう。


ポセさんが謎めいた単語や羅列を喋る。

少しずつ魔法陣が青々と光り始めた。


「行ってきます」


その言葉を最後に転送された。




これからの人生に幸あらんことを。(それっぽいこと言うなww)


==========

読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


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