三十路でも妖怪を信じてる

青柳花音

はじめに 自分語りを許して欲しい


 子供の頃から妖怪が好きだった。というより、ゲゲゲの鬼太郎が好きだった。

 

 自分が生きている現実の世界と重なるように、別の世界が存在しているかもしれない。

 未だに自分が、本気で別の世界の存在を信じているという事を最近知った。自分に超能力が無い事や魔法が使えない事が不思議で仕方がない。もしかしたら、本当は使えるんじゃないか?なぜ今使えないんだ?と心から思っている。

 


 そんな私は、もう29年……いや、年明けたら30年も生きてきているのだから、この考え自体がとても痛々しくて厨二臭いという事は、重々理解している。理解はしているが、腹の中を包み隠さず話すなら、これが私の本心なのだ。

 更に言うなら私と同じように痛い幻想を捨てきれていない大人は、意外に多いんじゃないかと思っている。ただ皆余程上手に擬態しているのか、出会ったことがない。きちんと自立して、現実を生きているように見える。

 私自身、ここまでハッキリとこんな恥ずかしい事を発言した事はない。これを書くのも、公開するのも勇気が必要だったし、半年考えた。そこまで躊躇したのに、こんな自分語りをしようと思ったのには理由がある。

 自分の恥ずかしい部分に折り合いを付けれず、見て見ぬフリをしている内に、私は親に依存して、のらりくらりと生きてしまっている事に気がついたからだ。

 




 コロナ禍で経済的に困窮した。只今絶賛貧乏中なのだ。経済的にも精神的にも自立しなくちゃ。(ちゃんと仕事はしているよ!)そう思って、自分の中を掘り下げて、思い込みやブロックを解除するというシーターヒーリング的手法をしていったら、こんな痛い本心に気がついた。そして、今までこんな自分に自覚がなかった事も分かった。

 私がきちんと自立する為には、自分の本心と向き合って、それを特性として受け入れながら、どう折り合いをつけて現実を生きていくかが鍵なんじゃないだろうか。

 とにかく前に進む為には考えるより行動と思い、自分語りを始めた。これは私が私を理解する為の文章だが、もしここへ辿り着いて、このページの最後まで読んでくれた方がいるなら、くだらないと笑ってくれと思う。くだらない事を全力でやってみる。

 もし、こんな私の同志がいたなら、『分かるよ。頑張れよな』と優しく見守って欲しいと思う。

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