第10話 ホワイト奪還

慌てて起きる。

『アキなんだこれ!?』

『知らないわよ!?』



『やーやーやー!!!!』

ホワイトの寝ている寝室からホワイトの叫び声がした。


扉を勢いよく開けると全身黒い服とヘルメットをした男が廊下にいた。

『抵抗しないで伏せろ!』

男は僕達に命令してくる。


『何をーーー!!!』

アキは構わず男に突進した。


(バン!)

いきなり大きな爆発音と共に男から火花が見えた。


『いた!!』

アキは足を押さえて倒れこんだ。

銃だ男は銃を持っていた。


『んーんーんー』

寝室からホワイトの声がする大きな袋を持った男と同じ黒い服装の奴が出てきた。

そのまま玄関から出ていく。


『くそ』

銃を持っている相手に勝てないましてはアキはその場で倒れている。

僕はその場から動けなかった。


『近衛も落ちたな』

銃を持っていた男は銃をこっちに向けたまま玄関を出る時に言ってきた。




黒い服装の奴らが家から出て行ってすぐに僕は玄関の外に出ると、一台の車がアパートから出るところだった。間に合わなかった。




『アキ!大丈夫か!?』

『大丈夫。でもホワイトちゃんは?』

アキは痛そうにしているが死にはしなそうだ。



ホワイトを確認しようとホワイトが寝ていた寝室に入ったが誰もいなかった。


『ダメだ、ホワイトがいない。さっきの奴らに取られた。くそ!!』

何も出来ずにホワイトを取られてしまった。


『先輩は悪くありませんよ』

アキが慰めてくれる。


『あの襲ってきた人たちは自衛隊の特殊作戦群の人ね』

『え?』

『アガネイア・クル・パラヤ少佐ねあの声』

アキは珍しく真面目な顔だった。



『先輩。ホワイトちゃん取り戻しますよ』

『ああ、そうだな』




……二日後の深夜……



『うん、やっぱり建物の構造は6年前から変化ありませんね。そうなると、ホワイトちゃんが居そうなところはちょうど2ヶ所ですね』

アキは自衛隊基地を一望できる。高台から帰ってきて言った。


『そうなのか、アキ』


『ええ、でもいつも少ないけど警備の人が全然居ない』

『別に良いことじゃないか?』


『それに武器庫がこの時間なのに明るい。変だわ』


『でも早くした方が良いんじゃないか?』

『そうね』


『じゃ、ホワイトちゃんが居そうなのは2箇所だから2手に別れましょう』


アキが基地で一番大きな建物を指差しして

『あそこは私が調査するね』


そのあとに比較的小さな建物を指差して

『先輩はあそこをお願いします』


自衛隊基地に潜入するために偽の軍服をきた。

『なんか、先輩が昔私が着ていた服着るの変な気分』

『そうかい。でもこんなので騙せるのか?』


『大丈夫よ、政府がダンジョンのこと諦めたお陰で警備システムはざるだから』


『そんなもんなのかね?』


『サッ行くよ』


柵を越えて基地の中に入った。

『ホワイトちゃん見つけたら発信機で連絡してね』




アキの言っていた建物までは誰にも会わずに進めた。

監視塔はあったが、誰もいないようで暗くなっていたし、警備の人は一人二人しか外に出ていなかった。


(ガチャ)

建物の中に入った。

建物内は見た目どうり古い。


(コン、コン、コン)

足音が聞こえた。


『あ、こんにちは』

隠れようとした時には遅かった。二人の自衛官に会ってしまった。


『見ない顔ですが、どなたですか?』

自衛官の一人が聞いてくる。


『佐藤雄介 一佐です』


『はて、そんな方いまいしたけ?』

やばい怪しまれている。


『あ、はは。今日からこの基地に転属になったんですよ』

マズイ、バレたか?


『あ、そうなんですか。いよいよですもんね。頑張ってください!では』

なぜか切り抜けられた。




(ガ、ギギギギギ!!)

牢獄と書かれている扉を開けた。


『ん?なんだ?』

扉近くの牢屋に入ってると男に気づかれた。


『黙れ!』

監守ぽくしてみた。


『ち!』

男はだまってくれた。



『雄介!雄介!』

ホワイトの声がした。


走って声がした所に行くと

牢屋に入るホワイトがいた。


『ホワイト。今すぐだしてやるな』

僕はそう言って遺物の刀と出してホワイトに渡す。


『んーんー(スポ)』

ホワイトが刀を取り出して僕に渡してくれた。


(スパ、カララン!)

鉄格子を刀で切り取って、ホワイトを出した。



(ンーンーン−!!!)

サイレンが響いた。


それと同時に窓はシャッターで閉じられ、開けていた扉は勝手に勢いよく閉じた。

やらかした。


『くそ!』

僕はホワイトに渡された発信機を機動した。

そして、ホワイトの首元を見ると首輪が付けられていた。


『これか!』

僕は持っていた刀で首輪を切り落とした。

でもサイレンは止まない。



『お!なにその刀?凄いね金属を斬るなんて』

二日前に僕たちに銃を向けた男の声がした。






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