みんみんと 大和言葉の 祭歌

みんみんと 大和言葉やまとことばの 祭歌まつりうた


 季語は祭、季節は夏。

 祭自体は一年中行われているが、季語としては夏祭りのイメージらしい。

 テーマとなる虫はミンミンゼミ(半翅目セミ科)。


 国内では本土に広く分布するが、北海道の北部と南西諸島にはいない。

 海外では、中国の一部と朝鮮半島にいる。


 日本では『ミーンミンミンミンミンミンミンミー』と、最初の部分だけ伸ばすが、海外ではあまり伸ばさずに鳴く。

 セミの世界にも方言のようなものがあって、よく聞くミンミンゼミの声は実は日本だけのものらしい。

 

    ◆


 ミンミンゼミの声を聞いたことのない人は少ないだろう。


 ……と、言いたいところだが、西日本では山地性なので、街からあまり離れることにない人は聞く機会が少ないかもしれない。

 

 とはいえ、実物を聞いたことがなくても、テレビドラマやアニメ、映画などで聞いたことはあるのではないだろうか。

 創作物では、夏を表す効果音として使われているようだ。我々関西人にとっては、むしろクマゼミの方が夏のイメージがあるが、全国向けだとやはりミンミンゼミだろう。

 日本が舞台のものだけでなく、明らかに異世界のゲームの中でも使われているのを聞いたこともある。


 日本人にとって、彼らの声は舞台が夏であることを示す絶好のしるしなのだろう。

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