第38話 6月28日 カトラン子爵邸 裏庭2

*本日の更新

一気に読んでいただきたかったので、文字数多めになっています(7500字程度)

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「リュシ! ルル! 二人ともどうしてここへ?」


外灯に照らされ、薄暗い小道に二人が立っていた。

リュシエンヌは、無表情ではあるが冷静に見えた。

ルルは、この状況に困惑している様子が全身から伝わってくる。

アレシアに気づいたリュシエンヌは、軽く会釈をして口を開いた。


「だってルド、ホールでレスター夫人に話しかけてたでしょ、ずっと見てたの。そうしたら、急に中庭に駆けていくんだもの。慌ててルルと一緒に中庭が見えるテラスに出たのよ」

「うん、そう」


ルルが相槌を打つ。


「そうしたら少しして、アレシアさんまで違う場所から中庭に出ていくのが見えて、それが、ルドの後を追ってるように見えたから……気づいたら私も、後を追いかけて……」

「わたしは、ルドウィクがリュシエンヌから離れないでって言うから、一緒についてきちゃったのお……」


ルルは、俺の顔を見てはいるが、視線がそわそわしているのがわかる。

リュシエンヌの行動にも驚いただろうが、まさかここに三人いるなんて思ってもいなかったはずだ。


「ありがとうルル、すまない」

「ううん……」


なにかを言いかけたルルが、そのまま口ごもってしまった。

視線はアレシア、セレーネ、リュシエンヌを順番に回り、最後にまた俺と目が合う。


「ルル、大丈夫かい?」

「ううん……あっ! そうだわ、わたしったらあ!」


少し棒読み気味に大声をあげたルルが、何度も目くばせをしながら目の前までやってきた。


「わたし、やっぱりカールが気になってきちゃった。リュシエンヌはルドウィクがいるからもう大丈夫よねえ?」


ルルの目力が凄い。

この場の妙な空気を察して、ここから去ろうとしているようだ。

自分と一緒にこの会場に来たセレーネは、なぜか俯いたままで声をかけてこない。しかも、今日のパーティの主役であるアレシアがいる。

どう考えても不自然でいたたまれないだろう。


「ああ、大丈夫だ。本当にありがとうルル」

「ううん、全然平気よ。では皆さま、失礼いたしますわねえ」

「ルル、ありがとう!」


声をかけるリュシエンヌに笑顔で頷き、全員に向かって丁寧にお辞儀をしたルルは、あっという間に中庭へと戻っていった。

ルルの後ろ姿を見送った後、場の空気が一気に重くなるのを感じた。


困惑の表情でセレーネを見つめるリュシエンヌ。

この状況、良い話ではないと一目でわかるだろう。

前回の人生で、自分の身に起こった最悪な出来事。

そして、現在の新しい人生にも起こる不可解な事件、目の前には親友……。

まさかセレーネが関係しているのではと、不安に思っているはずだ。

残念だが、間違いなくそうなんだ……そして、これから更に嫌な話を聞かなくてはいけない。


「セレーネ。さっきの話の続きを聞きたい」

「……ハァ」


溜息をつきながら、重い足取りで倉庫から出てきたセレーネは、煩わしそうな態度を隠さない。そんな彼女を見て、アレシアは心配そうな表情をしていた。


「ねえセレーネ、わたくしルドウィクさんにあなたのことを……」

「なんなのもう! みんなしてうるさいな……」


一瞬、セレーネ以外の三人が息を呑んだ。

そんな周りの状況などお構いなしに、セレーネは話を続ける。


「ルドウィクも、アレシアも! 私が嘘をついてるって思ってるんでしょ? 私は嘘なんかついてないわ! だって全部リュシが悪いんじゃない!」

「えっ? 私?」


突然のことに、リュシエンヌの全身に力が入る。思わず肩を引き寄せると、セレーネは睨みつけるように顎を引いた。


「どうしてセレーネ? 私何かした?」

「何かした? じゃないわよ、私からルドウィクを取ったじゃない!」


セレーネは、今にも泣きだしそうな掠れた声で叫んだ。

リュシエンヌは、信じられないというような表情で振り返り、俺を見上げる。


キングサリの甘い香りが、風に乗ってここまで微かに香ってきた。

正面にいるアレシアまでが、俺を不審な目で見ている。


「いやいやいや、待ってくれ」


当たり前だが、本当に何も心当たりはない。

セレーネとは小さい頃からの幼馴染、ただそれだけ。

二人だけになった事さえ一度もない。いったい何の話なのか全く見当がつかない。

リュシエンヌは俺を見つめ、セレーネはリュシエンヌを睨みつけたままだ。


「リュシが婚約する半年くらい前、私に婚約の話が上がったの、父は昔から交流があるエルンスト家はどうだと話したわ。親同士の関係も良好、仕事でもつながりがある、良いんじゃないかってね」


初耳だ。俺は全く聞いたことがない。

リュシエンヌは真剣な表情でセレーネの話を聞いている。


「それが何か月たっても、全然話が進まない。たまにルドウィクと会ってもそんな素振りもなくて、母から父に聞いてもらおうかと思ってた頃、リュシに大事な話があるってお家に呼ばれたの」


リュシエンヌは、何かを思い出したように唇をきゅっと結んだ。


「覚えてるでしょ? あれはそろそろキツネ狩りが始まろうという季節、まだ雪は降ってなかったけどとても寒い日だったわ」

「ええ……」

「パーヴァリ家に行くと、使用人たちもなんだか浮足立っていて楽しそうな雰囲気だった。だからきっと良い話なんだと思ったの。部屋に通されたらまるで二人だけのパーティみたいに飾り付けがされていて、見たことがない可愛いお菓子にお花。とても華やかで素敵だったわ……」


その時のことを思い出しているのか、セレーネは目を細め、口の端を少しだけあげて微笑んだ。


「わたしもう我慢できなくって、部屋に入った瞬間に『どうしたの早く聞かせて!』って、お願いしちゃったのよね」

「ええ、そうだったわ」


リュシエンヌが呟くと、セレーネはふっと鼻で笑った。


「そこで聞かされたのよね、あなたが婚約したってこと」


まるで責めるような口調のセレーネに、横で聞いていたアレシアは眉をひそめた。

リュシエンヌとセレーネ、二人は小さい頃からの親友だ、それなのに……。

セレーネは続ける。


「私は耳を疑ったわ。だって、お相手がエルンスト家って言うんだもの。あれ? ルドウィクって兄弟いたっけって考えた……。だから聞いたの『ルドウィク?』って。そうしたらあなたは嬉しそうに私に抱き着いて『うん』って」


セレーネの語気がどんどん強くなっている。

それでもリュシエンヌは視線をそらさない。


「頭の中が真っ白になったわ。あなたが何を言ってるかわからなかった。これは夢だと、何かの間違いだと思った……そうしたら、どんどん胸が苦しくなっていったの。リュシのことは大好きなのに、大好きだったのに……嬉しそうにルドウィクの名前を口にしている姿をみていると、憎くてたまらなくなった!」

「……!」


セレーネの口から出た「憎い」という言葉に、リュシエンヌは俯いてしまった。

親友だと思っていたセレーネが、まさか自分をそんな風に思っていたなんて受け止められるわけがない。


力なく俯いたリュシエンヌ。

その肩が、突然びくっと震えた。

直後、何かに気づいたように勢いよく顏をあげ、リュシエンヌは俺の顔を見た。

美しい灰青色の瞳は見開かれ、みるみる涙が溜まっていく。

少し開いた唇は、うまく言葉が出てこないのか、小さく震えていた。


リュシエンヌは今、確信してしまったのだ。

自分が死んでしまった前回の様々な出来事に、一番の親友であるセレーネが関わっているということを……。


昨日、アレシアと話をした時から、俺だって信じられなかったことだ。

本当はリュシエンヌに知られないうちにセレーネのことを解決したかった。

せっかく生まれ変わった彼女に、悲しい思いをさせたくなかった。

そのために頑張っていたつもりなのに……。

ぽろぽろと涙を零すリュシエンヌの頬を拭い、ただ頷き返すことしかできなかった。


正面にいるセレーネは、無言のまま俺達二人をじっと見つめている。

その頬は、外灯の中でも紅く蒸気しているのがわかり、大きな瞳はまずます大きく見えた。


リュシエンヌは何かを決めたように深呼吸をすると、俺から視線を外してセレーネに顔を向けた。


「セレーネ、あなたの私への気持ちは分かったわ……」

「私の事……嫌いになったでしょ?」


とても小さい声でセレーネは訊ねた。

その言葉にリュシエンヌは首を横に振る。


「ううん、嫌いになんてなれない。だって、ずっと一番大好きな友達なんだもの……だから受け入れられないの、あなたがどんなに私のことを嫌いでも」


とてもはっきりとした口調で、リュシエンヌはセレーネの顔をまっすぐに見つめて答えた。その迷いのない視線に、今度はセレーネが俯いてしまう。


「ねえセレーネ。私、小さい頃からあなたのことが大好きだった。とても頭が良くて色んなことを教えてくれたよね。いつも自分の意見を持っていて、同じ年齢と思えないくらいしっかりしていて……あなたにどれだけ助けられたかわからない……友達だけど、ずっと憧れていたのよ……」

「……」

「だから、ルドと婚約が決まったとき、あなたに一番に知らせたかったの」

「そんなことっ……」


セレーネが掠れた声をあげ、頭を小さく振っている。

髪に結ばれたリボンが、力なく揺れる。


「そんなこと、わかってる!! でも、私は……悔しくてしかたなかった。だって、私の家が先にエルンスト家に話していれば、この報告をしていたのは私だったはず……」

「そんな……」

「だってそうでしょ? 私の家ではエルンスト家と婚姻をという話がすでに出ていたわ。それを……リュシが!」


叫ぶようなセレーネの声が、人影がない小道まで響いた。

悲しみの表情で立ち尽くすリュシエンヌを下がらせ、その前に立つ。

それに気づいたセレーネは、俺を避けるかのように数歩後ろに下がった。


少し離れた場所から、セレーネは口を歪ませて俺を見つめている。

眉を深く寄せ、今にも泣きだしそうな子供のような顔だ。

その表情に戸惑っていると、セレーネは頬をあげ、精いっぱいの笑顔をつくって口を開いた。


「ねえルドウィク。あなたの口から聞かせて? もし、パーヴァリ家ではなくマルセル家が先に婚約の話を持ち掛けていたら? 私と婚約したわよね?」


強気な言葉と正反対に、瞳にはあきらめの表情が浮かんでいる。

ひどく胸が痛む。


「セレーネ……。君のことはとても好きだ。一人の人間として尊敬している。しかし、それは愛ではない。友人を思う気持ちだ」

「……」

「それに、婚約を申し込んだのはエルンスト家からだ。俺から父に頼んだものだよ。マルセル家から話が来ていたとしても、断っていたよ」


セレーネの口がまた大きく歪んだ。

その顔はもう、泣いているのか笑っているのかわからない。


「わかってたわよ! いつか二人が結婚するんじゃないかって……。その時になったらきっと祝福できるってそう思ってた! ルドのことは諦められたの……でも……リュシのことは好きなのに……なのに、憎んでしまう気持ちが止まらなかった! だから……二人が別れてくれればいいって……そうしたら、元通りになれるって……」

「まさかそれでアレシアに?」


俺の問いかけに、セレーネは大きく頷き、顔をアレシアに向けた。

アレシアは、この状況を悲痛な表情で見つめている。


「ええ、だってアレシア凄く美人でしょ、こんな綺麗な人見たことない。初めて会った時から絶対にルドウィクも好きになるはず! って思ったの。だからすぐに、二人が近づくようなことを考えたわ……でも、嘘みたいに何一つうまくいかなかった……」

「じゃあ、あの図書館の椅子は君が……?」


セレーネは、こちらを見ないまま頷いた。


「あの日、朝からルドウィクが来て驚いたわ。しかも、帰ったら椅子が交換されてたんだもの……。何も言わなかったけどあなたが交換したんだってすぐわかった。それから、ルドウィクとアレシアが仲良くなることは全然無くて、やっぱりリュシと結ばれる運命だから、神様が守ってるのかなって思い始めてた……だから、もう諦めて……このパーティが終わったらって……なのに気づいたら……」


そこまで一気に話したセレーネは、アレシアが持っている扇子に目線を移した。

初めて目にした人でさえ、特別なものだとわかる美しい扇子。

前回あの扇子は、骨が折られ、汚されていたとリュシエンヌから聞いた。しかし、今は無傷だ。


あの扇子を持ち出した後、セレーネは満開の黄金色のアーチの中でずっと佇んでいた。扇子を壊す時間は十分にあったはずなのに……。

あの時、自分の心と行動の葛藤に苦しんでいたのかもしれない。


リュシエンヌが経験した前回の人生、その中でセレーネは、自分の計画通りに事が運ぶのをどう感じていたのだろう。

そして、まんまとアレシアを好きになった俺のことを、いったいどう思っていたのだろうか……。


セレーネの告白に皆が沈黙する中、後ろに居たリュシエンヌが、俺の上着を掴むのが分かった。

その冷たくなった手を握り、気が抜けたように立ち尽くしているセレーネに声をかける。


「セレーネ。俺は君を友人として好きだ。でも、愛するリュシを傷つけたことは許せない。それに、この国に来たばかりで何も知らない彼女アレシアを巻き込んだことも許せないよ……」

「……ク……ごめんなさい……」


セレーネは肩を震わせ、頭を揺らしながらその場に崩れ落ちる。

手をつきそうになる寸前、リュシエンヌが素早く駆け寄り、セレーネの両手を掴んだ。

後ろから同じように駆け寄ったアレシアが、その身体をしっかりと支えている。


「ふたりとも……ごめんなさ…い、本当に、ごめんなさい……」


息を吸いながら、子供のようにしゃくりあげ、ぼろぼろと涙をこぼすセレーネの頭をリュシエンヌが両手で優しく包みこんでいる。

アレシアは、堰を切ったように泣きじゃくるセレーネの手を優しく握っていた。


その時だった。

もう真っ暗になってしまった小道から、誰かの声が聞こえてきた。


「あ、まだいたわ! あそこよ」


こちらを指さし、小走りで向かってくるその声は、ルルのものだった。

その横には、クリストフが一緒に走っている。

クリストフは、セレーネがふたりに支えられていることに気づいたのか、一段と早い駆け足で目の前までやってきた。


「やあ皆、こんな場所でいったい何があったんだい?」 


周りに挨拶をしながら、クリストフは不安そうな表情でセレーネの前に跪いた。

リュシエンヌはセレーネを支えながら立ち上がり、アレシアはゆっくりと後ろへ下がる。

その間も、涙が止まらないセレーネは何も答えられないでいた。


「すまないクリストフ。セレーネは……気分が悪くなったみたいなんだ」

「まあ」


クリストフに追いついたルルが、心配そうな声をあげた。

セレーネは、顔をふせたままでリュシエンヌに支えられている。


「それは大変だ。では、少し失礼するよ」


クリストフが優しい声をかけた次の瞬間、セレーネの体はふわりと宙に浮いていた。

エメラルドグリーンのドレスの裾をくるりと巻き込み、クリストフは軽々とセレーネを抱き上げている。

ずっと顔を伏せていたセレーネは、驚いた表情でやっとクリストフと目を合わせた。

顔は涙でぐしゃぐしゃになっている。


クリストフはそんな姿を見て眉を下げて微笑み、片手でセレーネの体を支えながら、ポケットからハンカチを取り出して手渡した。

ハンカチを受け取ったセレーネは、再び溢れ出てしまった涙を拭っている。


「では皆さん。僕がお姫様を送り届けるよ」


そう言ってくるりと向きを変えたクリストフは、俺とリュシエンヌ達にウインクをして、優しくセレーネの頭を撫でると、裏門への道へと歩きはじめた。

去っていく二人の後ろ姿と一緒に、さっきまでの耐えがたいほどの空気の重さが、嘘みたいに消えていくのを感じた。

残されたリュシエンヌとアレシアは、まるで初めて顔を合わせたかのように、居心地が悪そうに見えた。


「あっそうだわ! アレシアっ!」


そんな中、突然ルルが大声をあげた。


「なにかしら?」

「カトラン子爵の顔が、真っ青を通り越して真っ白になってるのよお」

「まあ!」

「いけないわ!」


アレシアとリュシエンヌが同時に声をあげた。二人とも顔を見合わせている。


「もうっ三人とも、あれから30分以上も立ってるのよ。ダンスも三曲終わっちゃったのに、今日の主役の姿がずっと見えないんだものっ」


そう言いながら、ルルが会場の方向を指さした。

セレーネを追って中庭に来た時、まだあたりは薄暗く、人影は見えていた。

しかし、今は真っ暗で何も見えない。


あれから30分以上か……体感的にはもっと長く感じていたので、まだその程度の時間かと信じられない。

とはいえ、パーティの主役不在には、かなり問題がある時間だ。


「ここにいるのはわかってたから、呼びに行こうと中庭に出た時、ちょうどセレーネを探してたクリストフに会ったの……」

「そうだったのか、ありがとうルル。じゃあ、早く会場に戻ろう」

「でも、何と言えば……」


アレシアが、落ち着きがなくなるほど焦っている。


「俺に任してくれるかな? ここから会場までに良い嘘を考えるよ」

「はーい。じゃっそういうことなのでえ、皆さん行きますわよー」


待ち遠しそうに会話を聞いていたルルが号令の声をあげた。

右手を高々と上げて皆の先頭に立ち、ドレスの裾をつまむと、いつもより早いスピードで歩きはじめた。

リュシエンヌとアレシアは答える間もなく、ルルの後についていく。


真っ暗な中、黙々と歩く四人。木立の葉が風に擦れる音と足音だけが聞こえる。

アーチを抜けると、中庭に数人の人影が見えた。きっとカトラン家の使用人たちがアレシアを探しているのだろう。


会場の明かりとたくさんの人の声が懐かしく感じる。

まるで、何時間もあの場所にいたみたいだ。

感慨にふけっている場合ではない、カトラン子爵に何て言うか考えなくては……。

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