記録

嫁は、死語。

 そもそも、「嫁」という言葉がいけない。


 現代を生きる女性から見れば、

 それは、死語だ。……という発言があった。


 なるほど。


「嫁入り」自体が、現代の感覚に合わなくなってきているというのか。


「家」という概念が薄れつつある今、

「家」に縛り付けられる女性は、

 翼をもぎ取られた鳥だ。

 自由を奪われた存在だ。


 女性の社会進出、女性の自立を阻むのは、

 こうした旧態依然とした考えが根強く残っているからだ、と感じた。


 ○○家の嫁、そこには個人の人格は求められない。

 家に忠実な働き者が欲せられるだけだ。

 

 個人の都合など、

 まして、嫁たる「よそ者」の都合など、

 家の都合の前では、塵ほどの微々たる存在なのだろう。


吹けば、散り往く

散らざるをえね。



 かつては、

 白無垢に憧れた私も。

 今は、

 衣装としてのへの憧れはあっても。


「嫁入り」は遠慮したいものである。


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