第8話 5人目

初のボス戦が終わり、階段を降りて6階層に着くとすぐ道の端に黒く、ぐちゃっとした何かがあった。


『何だあれ?』

「あれは......」


道の端にあったものが何かはアオにはすぐに分かったのでイッテツの質問に答える


「死体だろうね......」

『二人分かな?』


死体について考えていると足音が近づいてくるのに気付き戦闘態勢へ。現れたのは20歳位の女性だった。


『あれ?人間じゃないですかー』

(この二人の仲間なのか?それともこの階層のモンスター?)

『あなたはこの二人の仲間?』


アヤメが質問する。


『はいー。私は攻撃が得意じゃない職なのでダンジョンに入る前にダンジョンの位置情報と写真をネットに上げて、募集したら来てくれたカップルさんですー』

(俺が見てた情報もこの人のやつだったのか)

『今は何をされているのですか?』


イッテツも質問をする


『カップルさんらしいので一緒に天国へ行けたらと思って、二人を横並びになるように壁に移動させた後に花を探して少し探索をしていましたー』

(なぜここまでこれたパーティーがこんなところで二人も死ぬ?こいつが二人を襲った可能性も捨てきれないか。)

「この二人はなぜ死んだのか?これだけ最後に答えてくれませんか?」

『この二人は壁から突然出てきた大量の針に刺されてしまいましたー』

(だからここまで死体がひどい状態なのか)

『私だけでは戦えないので一回ダンジョンを出ますが、この階層はトラップがあるようなのでお気をつけて』


有益な情報をもらったアオは感謝とともに恐怖を覚えていた。


(もしこの人と会わなければ、一番前を歩いていたイッテツがこの状態になっていた可能性があったのか......)

「有益な情報をありがとうございます」

『お姉さん!私たちと一緒に先に行かない?』

『『『「は!?」』』』


別れ際にネイが言った言葉にアオ達が驚いているのとは反対に少しうれしそうな反応の女


『いいんですかー?正直に言うと、5階層にあった地上に戻るための玉まで一人で行く自信なかったですしうれしいですー』

「ちょっと待っていただいてもいいですか?」


4人がネイを囲み、小さな声で話す。


『おいバカ。何言ってんだ。俺はまだあいつが二人を殺した線も追ってるんだぞ』


イッテツの意見に4人は賛同していた


『でも、私の勘が大丈夫って言ってるよ?』

「今回ばかりはネイのよく当たる勘でも賛成とは言えないかな」

『やっぱり......だめですかー......?』

「あなたの職業聞いてもいいですか?」

『いわゆるヒーラーですー』

「いらっしゃい我らがパーティーへ」

『お前もかよ!』


みんなとの話し合いを無視して勝手に決める


「よく考えろ、みんな。俺たちの回復手段はポーションだけだぞ。今までは問題なかったが、正直心もとないだろ?」

『それを言われると、確かに』

「それにネイを勘はよく当たる!ネイを信じよう!」

『アオ意見が180度変わってるよ......』

『はぁ......じゃあ自己紹介しますか』


ため息交じりにイッテツが言った


『名前はスミレで職業は聖職者、サブでモンスターテイマー持ってますー』


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《スミレ》

職業 聖職者〈メイン〉 

武器 指輪

スキル 回復 範囲回復(使用者の周りを回復) 毒治癒 精神回復 










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