第3話 お好み焼きパーティ

 翌朝


 山田崇は、二日酔いで目が覚めた。

即座に、昨夜のエイリアンの件は思いだしたが、

部屋に〝緑の物体〟はいない。

崇は、「何だ夢かよ!まったく!」と口に出すと

「何が夢なんだ?」と頭からバスタオルを被った風呂上がりのエイリアンがでてきた!

「うわ〜」と恐れ慄いたおのの

崇は、「夢じゃないのかよ!まったく!」と頭を掻いた。

風呂上がりのエイリアンは、席につくなり、「山田!朝メシはまだか?」と聞いたが、

「自炊しろ!居候ならそれくらいやれ!ヤバ、稽古に遅刻する!」と慌てて身支度を始めた。

エイリアンは、「なんだ?芝居の稽古か?休めばいいじゃないか?」と話すが、

崇は、「俺は稽古に行く、お前は、試験勉強しろ!

必ず上級管理官になって、俺をどうにかするんだ!

いいな、絶対合格しろよ!」そう言い残して、着の身着のままにアパートをでた。


電車にて


崇は吊り輪につかまり、ゆられながら考えていた。

〝だいたい俺はなんで3ヶ月も発見されないんだ?〟と疑問にたどり着く。

確かに劇団の仲間とは、プライベートの付き合いは、ほとんどないが、3ヶ月はかかりすぎではないか?大体、母が気づくだろう?

そんな疑問も、そうか!劇団のみんなとプライベートの交流を深めたら、いいんだな?

そうすれば、1週間とかで見つかり、〝大宇宙教則本〟にも変化がおきるのでは?と考えた。


『お好み焼きパーティ⁉︎』

崇は、3人 安井香、東田透 筒井佐知に声を掛けた。

東田は、「どうしたって言うんだ、飲み会も全く参加しないお前が誘うなんて?」

安井も「うん、おかしい!あれ程一人が好きだっていってたのに!」

「そうそう」と筒井も続く。

崇は、「いや、演技もなんか壁にぶち当たって、周りの意見も聞いたほうが、いいんじゃないかと思って」とその場しのぎを言う。

東田は、「まあ、別にかまわないけど、今日か?」

崇は、「できれば、今日がいい!」と強く願う。

安井も、筒井も別に今日でも構わないとの返答だった。

4人は、崇の家のそばのスーパーで買い物をする事に決め、稽古終了後、崇のアパートへ向かった。


 テーブルには、ホットプレートとお好み焼きの食材が並ぶ。

崇、東田、安井、筒井とテーブルを囲む中に、嬉しそうに、ちょこんと座るエイリアンがいた。

見えるのは、崇のみである。

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